ハードウェア

3Dプリンターで犬・ゾウ・馬・ヤギ・シカなどの義足を出力する技術


ペットの義足を3Dプリンターで作成するAnimal Ortho Careのデリック・カンパーナ氏は、これまで犬・ネコ・馬・ヤギ・シカからカメやゾウに至るまで、ありとあらゆる動物の義足を作成してきました。3Dプリンターの義足は足の型をとらなくてもペットのMRIから最適な義足を設計でき、壊れても保存していたデータから簡単に再出力できるという特徴を持っています。

High-Tech Pet Prosthetics Give a Leg up to Man’s Best Friend
http://iq.intel.com/high-tech-pet-prosthetics-give-leg-mans-best-friend/

カンパーナ氏はペット用義足のほか、ペットの膝などに装着して歩行をサポートする支持具なども作成しています。カンパーナ氏は「3Dプリンター技術によって、以前までは難しかった『軽度の病気』を患っているペットまで対応できるようになったのです」と話しています。

以下の写真に写っているのはダービーという雑種犬で、生まれつき前脚がひどく変形していてうまく歩くことができません。


当初、ダービーの飼い主は車輪のついた義足を装着させていたのですが、車輪の義足では十分な歩行能力が得られず、ほかの犬と走ったり遊んだりすることはできなかったそうです。カンパーナ氏はダービーの脚の状態に合わせて輪っかのような独特な形状の義足を作成し、ダービーは自由に走り回れるほどの歩行能力を取り戻すことができています。


ダービーが義足を着けて走っている様子は以下のムービーから見ることができます。

Derby the dog: Running on 3D Printed Prosthetics - YouTube


カンパーナ氏はほかにも、ハドソンという犬の義足も作成しています。ハドソンは鉄道の線路に脚をくくりつけて放置されるという虐待で後ろ脚を失ったのですが、5つの試作品を経て本物の脚のように歩ける義足が完成しており、ドキュメンタリームービーも公開されています。このムービーは2015年に話題となり、ハドソンはAmerican Humane Associationから「ヒーロードッグ賞」も受賞しています。

Injured Rescue Puppy Gets New Plastic Paw, Becomes Therapy Dog - YouTube


そんなカンパーナ氏の仕事は犬のコミュニティだけにとどまらず、2015年にはタイで地雷によって脚を失った2頭のゾウの義足も作成しています。


このようにカンパーナ氏はさまざまな動物の義足の作成を慈善活動として行っているのですが、活動を継続するため、クラウドファンディングで出資を募集しています。

Animal Aid With Prosthetics by Derrick Campana - GoFundMe
https://www.gofundme.com/animalorthocare

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in ハードウェア,   生き物,   動画, Posted by darkhorse_log

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