「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」でミレニアム・ファルコン号登場シーンのVFXはどのように作られたのか
「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」で、主人公のレイとフィンは惑星ジャクーで帝国軍の襲撃を受け、やむなくミレニアム・ファルコン号に乗り込みます。これは、のちのハン・ソロとの出会いにつながっていく重要な選択となりますが、このミレニアム・ファルコン号に乗り込み、そこから帝国軍を退けるまでの一連のシーンでのVFXについてのムービーが公開されています。
Star Wars: The Force Awakens - Visual Effects Scene Breakdown - Falcon Escapes Jakku on Vimeo
撮影に用いられたIMAXカメラ
「フォースの覚醒」ではいろいろとVFXの見所がありますが、このムービーではミレニアム・ファルコン号で帝国軍から逃げるシーンが取り上げられています。
まずは市場にいるところを襲われるレイ、フィン、BB-8。
宇宙船で逃げようと、1隻の船を目指します。
このシーンは、何もない砂漠をダッシュしていました。
そして、大爆発。
宇宙船はあとから合成されています。
それに驚くレイとフィン。
仕方なく、型落ちっぽいミレニアム・ファルコン号へと向かっていきます。
このシーンは、ミレニアム・ファルコン号の一部だけがセットで組まれていて、グリーンの幕も一部だけに設けられています。
そこにミレニアム・ファルコン号を合わせるとこんな感じ。
このシーンも含めて、BB-8は必死で転がって移動していますが……
実はこのBB-8はCGではなく、グリーンのタイツを着た演者が後ろから転がしています。
爆発をバックに、ミレニアム・ファルコン号に乗り込みます。
このシーンになるとBB-8は合成です。
レイの操縦で飛び立つミレニアム・ファルコン号。
コックピット部分だけ別セットが組まれていて、上下左右に動きます。
動きはレイではなく、別にオペレーターがいて行っています。
機体をこすりながら飛ぶミレニアム・ファルコン号。
TIEファイターが迫ってきます。
ジャクーの砂漠には、かつての戦いの結果、多くのスターシップが墜落。今は廃墟と化しています。そこをミレニアム・ファルコン号が逃げていくシーン。
半分砂漠に埋まったようなエンジン部分。地形とエンジンがどのように配置されたのかがわかります。
「TIEファイターに追われるミレニアム・ファルコン号」というのは、コンセプトアートの時点で描かれていました。
砂煙を上げながら、砂漠の中を逃げているところ。
スターシップの墓場として使われたパーツ。
さらに逃げるミレニアム・ファルコン号。
レイは、廃墟の中を通って逃げることを決定。
ここもコンセプトアートで描かれています。
序盤の大きな見所です。
まず廃墟内の通路が作られて……
ミレニアム・ファルコン号が配置され……
追いかけるTIEファイターが登場。
最終的には銃座に座ったフィンの活躍もあり、TIEファイターを撃墜。
そして飛び去るミレニアム・ファルコン号……というシーンですが、その背景はこのように作られていました。
一連の流れだけですが、こうした積み重ねで作品が作られていたわけです。
なお、ムービーのBGMとして使われているのは「フォースの覚醒」予告編でも使われていた音楽のリミックス版。SoundCloudで聞くことができます。
Star Wars SWTOR Theme Remix - Rise Of The Old Republic by Plasma3Music | Free Listening on SoundCloud
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