メモ

京都大学の吉田寮が築100年以上で「耐震性を著しく欠く」として新規入寮者を禁じる通知が大学側から出されたことが判明


1913年に建てられ、和室120部屋(相部屋)、共同の炊事場・トイレ・シャワー・洗濯場・畑あり、寮費が1ヶ月あたり寄宿料400円・水光熱費約1600円・自治会費500円、合計2500円という激安の「吉田寮」がついに京都大学から事実上の最後通告に等しい通知を突然出されてしまったことが明らかとなりました。

吉田寮自治会への通知について - 京都大学

まず、吉田寮というものがどのような雰囲気なのかというのは以下の記事内にある写真がわかりやすいです。


Yoshida-ryo dormitory at Kyoto University | CNN Travel

入口


黒電話のある受付


「革命」などの文字が昔の雰囲気を今に伝えています


階段


便所


とあるゲーム部屋


麻雀部屋


布団を干しているところ


廊下


一種独特の雰囲気


今はもう使われていない部屋


2015年4月に完成した新棟というのはこのようになっています。


これらを踏まえた上で、京都大学総長名によって出されたリリースによると、築約100年の吉田寮は2005年・2012年の2度の耐震診断調査によって耐震性を著しく欠くことが判明しており、「今のままでは、大地震が発生した場合、建物が倒壊または大破し、寮生の生命が危険に晒されることが憂慮されます」とのことで、2015年4月に竣工した新棟に順次転居させる方針であることを示し、移転を進めるためにも2015年7月28日付で吉田寮自治会に対し、次の2点を求める「吉田寮の入寮者募集について」という通知が出されました。

1.吉田寮の新規入寮者の募集については、平成27年度の秋季募集から行わないこと。

2.吉田寮の寮生の退寮に伴う、欠員補充を目的とした募集を行わないこと。

今回の通知は事実上の新規入寮者を禁じることによって、寮生をゼロ名にしてしまおうというものになっており、移行措置として「新棟については、吉田寮生の一時的な居住場所として使用する期間の経過措置として、寮費を現行の月額400円のままとするなど、大学としても速やかな転居を後押ししていきます」と発表しています。

一方で「吉田寮公式サイト」には「2015年度秋期の入寮募集も通常通り行います。吉田寮の建て替えは決定しておりません。また、建て替えに際して入寮募集が停止される予定もありません。よって2015年度も通常どおり入寮選考を行います」と書かれており、秋の募集詳細についても選考日程などを発表している状態のままとなっています。

なお、建築学会近畿支部は「保全と適切な活用を強く希望する」ということで、戦前期の建築であるにも関わらず今も使われている学生寮としての希少性やデザインの独自性などから、保存活用を求める要望書を京都大学総長宛に提出しています。

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in メモ, Posted by darkhorse

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