京都大学入試シーズンの風物詩・折田先生像、今年は「てんどんまん」
京都大学構内には「折田先生像」と呼ばれる銅像があって、いろいろな落書きがされていました。あまりに落書きが相次いだため、1997年に銅像は大学が施設内に保管するようにしたのですが、以後もハリボテで台座まで作った像が毎年にように登場するようになり、今や入試シーズンの風物詩のようになっているそうです。
今年も例年のごとく「折田先生像」が登場しました。今年は「それいけ!アンパンマン」のキャラクター、てんどんまんに扮していました。もはやオリジナルとは別物なのに「折田先生像」と呼ばれているのは伝統でしょうか。
詳細は以下の通り。
「てんどんまん」に大変身 京大の折田先生像 受験生を出迎え
登場したのは2月25日で、ちょうど2次試験の日だったので受験生が不思議そうに像を眺めていたそうです。
ハリボテの元になった折田先生というのは第三高等学校(のちに京都大学の一部となる)の初代校長・折田彦市のことで、業績をたたえて1940年に銅像が設置されました。像は戦争中に金属回収で撤去されましたが、1955年に無事再建されました。
落書きは1986年に「怒ってゐる」「怒る人」などと題されて顔を赤くスプレーされたものが確認されている中では最も古く、それ以降さまざまな落書きがされるようになりました。最初はただスプレーで色をつけたり、ものをかぶせたりするだけだったのですが、やがて合成樹脂製の腕を取り付けたりするなどエスカレート、銅像は1997年3月に大学当局によって総合人間学部図書館の地下に保管されることになりました。
それ以後は自分たちで台座や立て看板までつけた大型のハリボテが出現するようになり、2006年には「Dr.スランプ」のスッパマンや「ちびまる子ちゃん」の永沢くん、2007年には不二家のポコちゃんが登場。1991年ごろの「モアイ」までは同じグループが製作していたそうですが、以後の制作者は不明。
京都大学高等教育研究開発推進機構では「吉田南構内の風物詩の一つとして一定の期間状況を見守って」いるそうで、今年のてんどんまんについては制作者が自主的に撤去することを望んでいるが、誰が見てもみすぼらしいという状況になれば機構の側で撤去する考えだとしています。
平成20年度版 折田先生像について 京都大学 高等教育研究開発推進機構
ハリボテ制作者の制作能力もすごいですが、これをすぐに撤去するのではなく見守る大学側もすごい。
歴代の銅像については以下のサイトがとても詳しい。
折田先生を讃える会
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