ハードウェア

優勝賞金2億円以上のロボットコンテストのベースロボ「ATLAS」をDARPAが公開、75%のパーツが新設計という進化が明らかに


アメリカの国防高等研究計画局(DARPA)が主催する災害救助用ロボットの競技大会「DARPAロボティクス・チャレンジ」の決勝戦が、いよいよ2015年6月5日、6日に開催されます。その決勝戦で用いられる共通プラットフォームロボット「ATLAS」の最新版をDARPAが公開。より進化したロボット技術の最先端が明らかになっています。

2015/01/20 Upgraded Atlas Robot to Go Wireless as the Stakes Are Raised for the DARPA Robotics Challenge Finals
http://www.darpa.mil/NewsEvents/Releases/2015/01/20.aspx

ATLAS DRC Robot Is 75 Percent New, Completely Unplugged - IEEE Spectrum
http://spectrum.ieee.org/automaton/robotics/military-robots/atlas-drc-robot-is-75-percent-new-completely-unplugged

旧型から75%のパーツを一新した新型「ATLAS」がどんなロボットなのかは以下のムービーで確認できます。

ATLAS Gets an Upgrade - YouTube


これがDARPAの人型ロボットATLAS。身長188cm、重さは156.5kg。


ATLASの開発は、四足歩行ロボット「BigDog」を開発したことで知られるボストン・ダイナミクスが担当しています。


ATLASは人間のように自由に腕を動かし、二足歩行が可能です。


新型ATLASは旧型から受け継ぐパーツは全体の25%にすぎず、75%を新設計したとのこと。


大きな改良点は「新しいバッテリー」と「新しいポンプ」


背中に背負っている白い箱がバッテリーパックで、新型は3.7kWhの電力量。


高性能なバッテリーだけでなく新開発の可変圧力ポンプは、アイドル状態から必要に応じて瞬時にフルパワーを発揮できる構造で、バッテリ駆動時間を大幅にアップさせることに成功。同時に静音化も実現しているとのこと。


人間と同様に頭部にはコンピューターや各種センサーが設置されます。


ATLASは自由自在に腕を動かすことが可能。


肩関節の設計が見直され、より広い可動域を実現。


また、手首を360度ぐるぐる回転できるので、人間では不可能な動作も楽々こなすことができます。


新型ATLASを説明するDARPAロボティクス・チャレンジの責任者ジル・プラット氏。


6月に開催される決勝戦に臨む参加者たちは真剣そのもの。


ATLASを用いたDARPAロボティクス・チャレンジは、ロボット技術を競い合うことで、人間が近づけない過酷な災害現場で活躍できるロボット開発の促進を目的としており、優勝チームに200万ドル(約2億4000万円)、2位に100万ドル(約1億2000万円)、3位に50万ドル(約6000万円)の賞金が与えられます。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
Googleがロボット企業7社を買収、Androidの次は本当のロボットを開発か - GIGAZINE

Amazonが倉庫ロボット1万5000台を導入し最大1000億円の人件費削減へ - GIGAZINE

人間に第3・第4の腕を作りだすロボット・アームの開発が進行中 - GIGAZINE

自分で判断して行動する「シロアリロボット」の開発がハーバード大で進行中 - GIGAZINE

ロボット開発をめぐるGoogleとDARPAの2大勢力のせめぎ合い - GIGAZINE

GoogleがFoxconnと共同で「労働者代替ロボット」の開発へ乗り出すことが判明 - GIGAZINE

「ロボットが脚を破損しても残りの脚で歩く方法を自ら編み出す技術」が開発中 - GIGAZINE

ロボットにコントロールされる方が人間は働きやすく満足度も高いという結果が判明 - GIGAZINE

in ハードウェア,   動画, Posted by darkhorse_log

You can read the machine translated English article here.