サイエンス

寝る前に電子書籍を読むと睡眠の質が下がる

by Leo Laporte

電子書籍を読む人が増え読書の形が変化してきましたが、紙の本と同じように寝る前に電子書籍を読むと、睡眠の質が悪くなって翌朝の疲れが増してしまうという研究結果が発表されました。

BBC News - E-books 'damage sleep and health,' doctors warn
http://www.bbc.com/news/health-30574260

研究を行ったハーバード大学医学大学院のチームは、寝る前に紙の本を読んだ時と電子書籍を読んだ時の眠りを比較。実験では12人の人々を2週間に渡って研究所に拘束し、12日のうち5日間の寝る前の読書を紙の本で行い、別の5日間は同じことをiPad上の電子書籍で行ってもらいました。採血の結果、電子書籍を読んでいた時は血中のメラトニンが減少しており、眠るのに時間がかかっただけではなく、睡眠が足らず翌日疲れていたとのこと。

我々の体には日夜のリズムを刻む体内時計が存在します。体は光によって今が昼か夜かを認識するのですが、スマートフォンやタブレットのLEDバックライトから発せられる高エネルギー可視光線(HEV)、いわゆるブルーライトは睡眠ホルモンであるメラトニンの生成を妨げ、この体内時計を狂わせてしまいます。

by Elena

今回の研究によってiPadだけでなくKindle Fireのような電子書籍リーダーも同様のインパクトをもたらすことが分かっていますが、電子書籍リーダーでもバックライトがないタイプ、つまりオリジナルのKindleについては寝る前に読んでも問題ありません。

今回の研究は以前から言われていたブルーライトの弊害を実証した結果となっており、研究リーダーのCharles Czeisler教授は「電子書籍リーダーの大半は、読み手に対して直接的に光を放ちます。しかしオリジナルのKindleの場合、読み手は反射光にしかさらされないのです」としており、バックライト有りのタイプについては、就寝前の使用を控えるべき、と語りました。睡眠が足りないとガンや心疾患、肥満・糖尿病といった代謝病になる危険性が高まるので、電子書籍を日常的に使う人は注意が必要です。

by Fidel Ramos

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in ハードウェア,   サイエンス, Posted by darkhorse_log

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