サイエンス

脳に関するさまざまな迷信を打ち砕く7つの真実

By Jason Eppink

人間の脳は非常に複雑なものなので、世間には脳に関するさまざまな迷信が出回っています。これらの迷信に惑わされることなく脳に関する正しい知識を簡単に身につけることができるムービーが「7 Myths About The Brain You Thought Were True」で、ほんのちょっとした知識のようですが知っておいて損はありません。

7 Myths About The Brain You Thought Were True - YouTube


◆1:脳は大きいほど良いはウソ
脳以外の器官に関しては「大きいほど良い」ということが当てはまりますが、脳の場合は当てはまらないとのこと。


なお、マッコウクジラの脳は人間の脳の6倍もの大きさを誇りますが、人間よりも優れた知能を持っているというわけではありません。


◆2:お酒が脳の神経細胞を破壊することはない
アルコールは神経細胞間の通信を阻害したりこれらにダメージを与えたりしますが、神経細胞へのダメージは可逆的なものです。


◆3:薬も脳の神経細胞を破壊することはない
一部の薬は脳の機能や構造を変えてしまうことがありますが、脳に穴を空けるようなことができるのは頭部への外傷以外にないとのこと。


◆4:神経細胞の数
2009年まで、科学者は脳の神経細胞の数を860億個程度だろうと概算していました。しかし、実際に調査してみると神経細胞の数は1000億個以上あるそうです。


「たった140億個の誤差」と思うかもしれませんが、神経細胞140億個というのはヒヒの脳全体に存在する神経細胞の数と等しいとのこと。


また、100万秒で12日、10億秒で31年間であるということを考えると「140億」という数字の誤差がいかに大きなものであるかが分かります。


◆5:脳は常時働いている
脳スキャン技術の進歩により、さまざまなことを知ることができるようになっています。


例えば外を歩いている時、運動に関係する脳の部位は他のエリアよりも活発になりますが、他の部位が全く動作していないというわけではありません。


活発的でない脳の部位でも人間の体重の約3%を占め、エネルギー消費の約20%を占めます。


◆6:左脳と右脳について
人間の脳には左脳と右脳があり、左脳の主な機能は論理的な事柄を司るというもので、右脳の主な機能は感性・感覚を司るというもの。大抵の場合このどちらかを頻繁に使いがちで、「自分は論理的だから左脳派だな」だとか「感覚で生きてるから右脳派かな」と考えがちですが、これらは間違いとのこと。


左脳と右脳はそれぞれ特有の機能をもっていますが、例えば何かしらの言語を話す際は左脳が機能しながら右脳で相手の感情を読み取ろうとすることで両方が別々の役割を担っているそうです。これまでに多くの研究で何千人もの脳内活動が調査されてきましたが、個人で「左脳と右脳のどちらかが優勢である」といった結果は1度も見られていないため、人間は左脳と右脳の両方を平等に使用しているというのが事実のようです。


◆7:人間は五感以外にもさまざまな感覚を捉えられる
人間は視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚という5種類の感覚器官を持っていますが、実際にはより多くの感覚器官を持っています。


目を閉じていても自分の手足の位置が分かったり、時計がなくても時間が分かったりなど、五感だけでは言い表せないさまざまな感覚を人間は捉えることができます。

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in サイエンス,   動画, Posted by logu_ii

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