映画

世界を救えるか不安になる軽いノリの「LEGO(R) ムービー」キャラクターたちのインタビュー


レゴ人形たちが暮らしている世界で、平凡な青年エメットがバットマンらの助けを借りながら邪悪な暴君「おしごと大王」に立ち向かっていくという映画「LEGO®ムービー」が3月21日に全国ロードショーとなります。12月に日本語版の予告編が公開され、軽いノリでギャグを挟んでくるような作品であることが明らかになっていますが、今回、「映画の役を演じているキャラクターたちにインタビューを実施した」という形の情報が公開されました。

LEGO® ムービー
http://legomovie.jp

まずは主人公のエメットから。この画像で見たとおり、レゴ人形としては平凡な青年なのですが、「世界の救世主」として暴君と戦うことになります。吹替版ではトム・クルーズやブラッド・ピットの吹替で知られている森川智之さんが声を担当。


Q:
あなたが“選ばれし者”なのですね?

エメット:
そう、僕がね。

Q:
最も強くて……?

エメット:
そうそう……

Q:
……最も重要で……?

エメット:
まぁね……

Q:
……もっともイケてる選ばれし者っていう?

エメット:
そうだってば!

Q:
本当ですか?フツーの男に見えますけど?

エメット:
失礼な言い方だな。僕は特別だって言われたんだよ。

Q:
なるほど……。それではメジャー映画で主演を果たすと知った時の感想を教えてください。

エメット:
最初は「ひぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」だったよ。でも少し落ち着いてからは、「ヤバイ、ヤバイ、ヤバイ、ヤバイ……」だったね。

Q:
劇中で演じているキャラクターのことを少し教えてください。

エメット:
ええと、僕はチェーンレストランが超好きで……好きな番組は「ぼくのズボンどこ?」で……好きな歌は「すべてはサイコー!」だよ。

Q:
あ、そう?本作の大ヒットの理由は何だと思いますか?

エメット:
たぶん、人生観とキャッチーでリズミカルなシンコペーションがあるからだね。

Q:
本作は有名なキャラクターが顔を揃えた一大キャスティングですね。これだけ凄い人たちが勢揃いしている中でひとりだけ、フツーの男だったことはあなたにとっては大変でしたか?

エメット:
そんなことないさ。みんな結構な人見知りだったけどね、というか仲間だけで集まって、他人を寄せつけないとでもいうかな。ランチも彼らだけで行っちゃうし、車の相乗りも自分たちだけだし、テーブルサッカーにも混ぜてくれないし。でも彼らが仕事の後や週末に僕抜きでどんなことをしていたのかを聞くのは楽しかったよ。

Q:
本作で気に入っているところはどこですか?

エメット:
バットモービルに乗れたことだよ!ウィトルウィウスがセリフを覚えられないおかげで何度も乗れたんだ。

Q:
バッタランは使わせてもらえましたか?

エメット:
みんながランチ時に仲良くバッタランをフリスビーみたいに投げ合って遊んでいるのは見たよ。

Q:
それは気の毒でしたね。

2人目は「ワイルドガール」。強いヒロインといった雰囲気ですが、助っ人として出てくるバットマンとは相性が悪いようです。声は「ルパン三世」峰不二子役の沢城みゆきさんが担当。


Q:
ワイルドガールですか。面白い名前ですね。

ワイルドガール:
自分の名前の話はしないことにしているの。

Q:
わかりました。至近距離での戦いがとてもお上手なのですね。

ワイルドガール:
ありがとう。私、ブリックビルダーとブリックブレイカーとブリックビルダーとブリックブレイカーとブリックファイターとブリックビルダーとブリックファイターの達人レベルなの。

Q:
どこで訓練を受けたのですか?バットマンからですか?

ワイルドガール:
まさかその質問、バットマンから?

Q:
いや……違います。あなたは自分の才能に自信を持っていますね。本作はあなたにとって少しも大変ではありませんでしたか?

ワイルドガール:
正直言って、ほとんどの時間、座って待ってばっかりだったわ。それにメイクもドレスも嫌いなの。

Q:
大勢のキャストの中にあなたやワンダーウーマンなど、本作には本当に強い女性キャラクターが登場しますね。怖いものナシなしのタフな女性たちが世界を救うなんてとてもカッコイイですよね?

ワイルドガール:
もう2014年よ、何なのその時代錯誤の質問は。でも、かなりカッコ良かったけどね。

Q:
悪から世界を守るためにあなたが選んだ武器は?

ワイルドガール:
頭脳よ。自分が一番賢ければ絶対にしくじることなんてないのよ。

Q:
武器以外で何か趣味はありますか?例えばスポーツとか?

ワイルドガール:
もし本当にリラックスしたかったら、クラウド・カッコーランドでグラフィティアートでも作ってるわ。

Q:
本作は野心的で挑戦的な作品ですね。あなたのご意見として、あなたたちヒーローチームの勝算はどれくらいだと思いますか?

ワイルドガール:
映画的に言えば、『アベンジャーズ』とあの迷子になった犬たちがどうにかお家へ帰る映画の間でしょうね。犬たちが迷ったのって、あれ、きっと雪のせいよ。

Q:
本作は大ヒットの予感がしますね。何かスゴいエピソードを披露して頂けますか?

ワイルドガール:
まさか、私にあの歌を歌わせようとしてるんじゃないわよね?

Q:
へ?……いいえ。最後に匿名希望のファンからの質問です。“バットマン”と“スーパーマン”、ズバリどちらが好きですか?

ワイルドガール:
ええとね……それマジで聞いてる??

Q:
わ、わかりました……ちなみに今のはバットマンからの質問でした。

ワイルドガール:
あいつ、ムカつくわ。

続いては「バッド・コップ/グッド・コップ」。悪の親玉である「おしごと大王」の配下です。声はアーノルド・シュワルツェネッガーの吹替で知られる玄田哲章さん。


Q:
まず、おふたりには別々に質問したほうが良いですか?それとも同時に質問してもいいですか?

グッド・コップ:
一緒でいいよ!実質的にはひとりだからね。

Q:
それは良かった!

バッド・コップ:
タイプはまったく違うがね。

Q:
わかりました。この映画の撮影中にあなたたちがエイブラハム・リンカーンを逮捕したと伺いました。

グッド・コップ:
え、そうなの!?

Q:
何の容疑で逮捕したのですか?

バッド・コップ:
ヘッドライトないし、テールライトウィンカー、もしくは適切な自制、またはCクラスのライセンスなしで巨大スペースチェアを操縦した容疑だ。

グッド・コップ:
個人的には尊敬してるんだけどね。

バッド・コップ:
あいつから何か助言が欲しいなら、居場所はわかるよな……拘置所にいるよ。

Q:
おしごと大王の部下として働く前には何かお仕事をしていのですか?

グッド・コップ:
ブリックスバーグのカントリーフェアで友好大使をしていたんだよ!

Q:
それはまた楽しそうですね。

バッド・コップ:
俺の人生で最悪の時期だったさ。

Q:
月並みな質問ですが、好きなドーナツの種類は?

グッド・コップ:
ココナッツ!

Q:
あちらの方、今、イラっとしてました?

グッド・コップ:
次の質問したほうがいいかもね。

Q:
観客がこの映画のあなたたちから学ぶことがあるとすれば、何を学び取って欲しいですか?

バッド・コップ:
いつどんな時であっても、 激しく、厳しく、絶対的かつ威圧的に施行されるべき法律がある、ということだ。

Q:
はぁ……グッド・コップさんは?

グッド・コップ:
子犬の息のにおいが好きってことかな。

さらに、ボスであるおしごと大王もインタビューに応じています。声は「ルパン三世」銭形警部役など“七色の声を持つ”といわれる山寺宏一さんが担当。


Q:
まず、お忙しい中インタビューを受けて下さって感謝します。今はどんなことをやっていらっしゃるのですか?

おしごと大王:
ビルの解体、ビルの改築、建築資材のリサイクル、インテリアデザイン、外装のデザイン、都市計画、建築、世界征服という具合に、私には様々なことに関心を抱いている。

Q:
あなたが名前に“大王”をつけるのはゴッドコンプレックスがあるから、という人もいますが、実際はいかがでしょう?

おしごと大王:
まったく違う、ナンセンスだ。私の苗字はドイツ系の先祖から来ているんだ。どんな意味かと言うと、パン(スラングで「お金」のこと)の守護者、家の主人、支配者、偉い人、それから……そう、神なのだよ。

Q:
恐らくあなたのような地位の方は指示を受けることには慣れていないでしょうね。本作の監督とお仕事をされてみた感想をお聞かせください。

おしごと大王:
非常に協力的な関係だったよ。まずは彼らが私にアイデアを提案して、それを私が脚本家連中やアドリブが得意な奴らと――わかるだろう?大半がコメディアンやセリフ脚色家連中のことだよ――一緒に吟味してから、次にそれを今度は私の経営幹部たちに提案する、まぁイメージ戦略のようなものだ。さらにマーケティングと音楽家連中にも確認を取ったよ。それから録音して、人々の反応の良かった最良のものだけをつなぎ合わせたものを郊外でテスト試写をして査定をして、ターゲット層に好き嫌いを調査するQ&Aを行ってから……私がセットに出向いて監督らに何をするべきか伝えたのだ。

Q:
あなたは非常に裕福で権力のある方です。それなのになぜ悪役を?なぜその権力を良いことに使わないのでしょうか?

おしごと大王:
君は善と悪について述べたニーチェの言葉を知っているかね?

Q:
いいえ……。

おしごと大王:
ああ、私も知らんよ……私はささやかな助けを求めていたんだ。

Q:
完璧な世界を一言で表現すると?

おしごと大王:
服従だ。

Q:
多分、幼い頃の愛情が足りなかったのかもしれませんね。

おしごと大王:
今、君の質問の中に耳慣れない言葉があったな。

Q:
次の質問に移りましょう……恐らくあなたに誤った印象を抱く人が出てくるでしょうから、ここでハッキリとさせておきたいことはありますか?

おしごと大王:
実際の私はもっと背が高い。

Q:
本作で起こることが世界の運命を決めてしまいそうですね。とても大変なプレッシャーに思えますが、あなたはどう対処されているのでしょう?

おしごと大王:
私の心配は無用だ。おしごと大王として……私の得意とするところだからね。

そして、最後に出てきたのはバットマン。実写映画の「ダークナイト」シリーズではストイックな姿を見せていましたが、この映画ではちょっとハジけた側面が見られるようです。声はこちらも山寺宏一さんが担当。


Q:
あなたのように影のヒーローとして活躍してきた方が、今回のように表に出てカメラの前に姿を見せるというのは、どんな気持ちですか?

バットマン:
え、ちょっと待て……私が映画に出ているのか?私の弁護士はそれを承知しているのか?

Q:
後で確認します。長年に渡って本当の姿を隠し続けるのはあなたにとって楽なことですか……。

バットマン:
私に秘密の姿などない。

Q:
そうなんですか?

バットマン:
ない。

Q:
ではそのマスクの中の正体は?

バットマン:
鉢巻きを巻いた男だよ。

Q:
もし私がそのマスクを取ったらどうなります?

バットマン:
その腕を切り落とされたらかなり難しいだろうね。

Q:
わかりました……あなたには相棒がいることもありますが、大抵はひとりでご活躍されていますよね。今回、ほかのヒーローたちと一緒に戦ってみていかがでしたか?

バットマン:
バッタランに気をつけてさえいれば問題ないね……バッタランが一旦空を舞うと……悪党たちが悲鳴を上げるのさ。

Q:
エメットを相棒にするのはいかがでしょう?

バットマン:
エメットというのは額に角をつけたピンクのヤツのことだな?

Q:
違います……。

バットマン:
ああ……髭を生やした盲目の男か。まぁ……悪くはないだろう。

Q:
本作でのあなたのご活躍を楽しみしています。ご自身の姿を大スクリーンでご覧になるのは楽しみですか?

バットマン:
ああ、つまらない冗談ばかり飛ばす相棒役扱いされていなければ完璧さ。

インタビューに応じてくれたのは上記の5名だったようですが、映画にはスーパーマンやワンダーウーマンといったヒーローたちも登場します。


「アベンジャーズ」かそれ以上のヒーローたちが勢揃いして戦うというのであれば、おしごと大王に勝ち目はないはずですが、問題は主人公のエメット。日本語版予告編での軽いノリを見ているととにかくトラブルメーカーのにおいがプンプンしており、また、バットマンも頼りになりそうでいて上記のインタビューのようにどこかピントのずれたような部分があります。さらに、バットマンにあまりいい感情を持っていないらしいワイルドガールも加わることで、凸凹トリオのやりとりは面白いポイントになりそうですが、戦いは果たしてうまくいくのでしょうか……。

映画の公開は3月21日で、3D・2D同時公開となっています。ちなみに吹替版キャストは上述の森川さん、沢城さん、玄田さん、山寺さんのほか、羽佐間道夫さん、矢島晶子さん、岩崎ひろしさん、間宮康弘さん。この8名で150以上登場するキャラクターの声を全て吹き替えることになっています。

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© 2014 Warner Bros. Entertainment Inc.

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in インタビュー,   映画, Posted by logc_nt

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