メモ

スタートアップ企業が絶対にやってはいけないこと7選

By Kate Sumbler

インテルやポラロイドなど数々の大企業でマーケティングや顧客戦略を担当し、現在はベンチャー企業の戦略系コンサルティングを行うVonavona Ventures社の代表にしてスタンフォード・ビジネススクール特別講師を務めるアンディー・スミス氏によって、失敗するスタートアップ企業が犯しがちな「7つの過ち」が公開されています。そこからは、ベンチャー企業が成功するための重要な戦略的ヒントを読み解けそうです。

The Seven Deadly Sins of Startup Storytelling
http://firstround.com/article/The-Seven-Deadly-Sins-of-Startup-Storytelling

1:見せずに語ること

By Stephen Poff

サービス内容を顧客に伝えるときに、言葉だけで説明してモノを見せないことは避けるべきだとスミス氏は話します。目の前で起こっていることが相手にイメージできるように伝えなければなりません。人は、ただ事実や情報を吸収するだけではなく、それぞれが感じて、そして思い思いの結論を出すものなので、共感してもらうのに「視覚効果」は非常に強力とのこと。

例えば、企業のウェブページの「About Us(当社について)」が良い例です。About Usに純粋なデータを羅列している一流企業はありません。みな、会社についてのストーリーをイメージ図などを交えて、個性的にユーモラスに表現しているはずです。スミス氏は、視覚効果としてもっとも強力なものはムービーであり、サービスや会社についてムービーを使って顧客に説明するのは良い方法だとしています。

2:専門用語を多用すること

By Gavin Llewellyn

社内では聞き慣れた専門用語であっても、顧客にとってはなじみのない外国語のようなもの。スミスさんは、「企業と顧客の関係において、相手に合わせるべきなのは会社です。決して顧客を会社に適合させてはいけません」と話し、専門用語の多用を戒めます。

Appleの創立者で伝説的な経営者として有名なスティーブ・ジョブズのスピーチは非常に良いお手本であるとのこと。スミス氏は、ジョブズは『自分たちが何を顧客に知って欲しいか』を誰よりも明確に伝えることのできた希有な人物であるとし、ジョブズの表現は、いつもシンプルでストレートであったので人の心に響いたと分析しています。

3:あまりにも抽象的であること

By Tim Morgan

ストーリーが抽象的で、リアルでない場合には人は共感してくれません。逆に、ストーリーが具体的であれば、人は共感し、時にはそのストーリーを家族や知人にまで共有させてくれるもの。そして、ストーリーが具体的であるためには、「主人公がリアルでなければならない」とスミス氏は語ります。

例えば、カフェショップのSubwayは、大学生のジャレド君の体験談を非常にうまく活用した好例であるとのこと。ジャレド君がSubwayのヘルシーなサンドイッチを食べ続けた結果、1年間に112kgもの減量に成功したというサクセスストーリーは、人々に強力に訴えかけるストーリーとなりました。リアルな主人公のストーリーによって人は動かされるということです。

4:一から順に説明すること

By Louish Pixel

相手に説明するときには、誰もが最初から順番に論理的な飛躍がないように完璧に話したいものです。しかし、この「一から始めたい衝動」を押さえ込まなければならないとスミス氏は注意を促しています。「時系列に沿っていて飛躍がないこと」は「面白いこと」ほど大切ではありません。ストーリーは、連続的であることよりも情緒的であることが重要とのこと。

「群衆は、決定的瞬間を待っているのです。興味をひく『材料』は早い段階に用意しなければなりません。少々の飛躍があっても構いません。一から話し出して退屈させるよりははるかにマシです。決定的瞬間は、群衆が期待するものと違うことだってOKです」とスミス氏は話します。


サービスについて話すとき、顧客はたいてい話の結末を知っているはず。なぜなら、話の目的はサービスを買ってもらうことにあるのは明らかだからです。そうであるならば、ストーリーはなおさらワクワクさせられるものである必要があるそうです。

5:欠点がないこと

By Manuel Faisco

事業に失敗はつきものです。スタートアップ企業であればなおさらそうです。しかし、失敗したときに、企業の責任・謝意・アフターケアを示すことでリカバーすることは可能で、かえって顧客の信頼を勝ち取ることもあり得るとスミス氏は指摘します。

Yahoo!がユーザーの利便性を大きく損ねるメール障害を起こしたとき、マリッサ・メイヤーCEOは、弁解することなく心からの謝罪を行うことで内外にそのリーダーシップを示すことに成功しました。スミス氏によれば、欠点は人の感情移入を生み出すチャンスにもなるそうです。

6:でっち上げること

By Andrew Becraft

スミス氏は、会社がウソをつくことは絶対に避けなければならないことだと警鐘を鳴らします。なぜなら、人々は「真実」によって感動させられたいのであって「偽り」は人を感動させないだけでなく大きな反感を生み出すものだからとのこと。

そして、会社が「真実」を語るためには、等身大の企業文化を伝えることが有効だとスミス氏は考えています。そして、企業文化をうまく語る方法は、従業員がどう考えているのか、どのように働いているのか、どれだけ素晴らしい働きをしているのかをアピールすることで、これを実行するためには全員参加型のミーティングが非常に有効であるそうです。

7:「人財」を活用しないこと

By David Amsler

企業の活動は、他人との付き合いなくしてなりたちません。また、現代はこれまで以上にソーシャルメディアによって、人と人とが簡単につながることのできる社会となっています。このような状況に鑑みれば、顧客の声だけでなく、従業員からの声も貴重な財産であるとスミス氏は語ります。

スタートアップ企業がとるべき最良の戦術は、社内に「ストーリーのデータバンク」を持つことであるとのこと。このストーリーのデータバンクには顧客からのフィードバックに加えて、従業員の体験談なども盛り込むべきで、このため込んだストーリーデータによって、企業はより顧客に近づくことができるということです。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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