iPhoneの分解・修理が簡単にできるAppleジーニアスの秘密のツール

iPhoneの中身はどうなっているのだろう？ということで独自にiPhoneを分解している人もいますが、さまざまな道具を駆使したり細かい作業をしたりで素人が作業を行うのは難しそうに見えます。しかし、Appleにはリペアリングを行うジーニアス向けの公式ムービーがあり、その中ではAppleが開発した特殊なツールを使って驚くほど簡単に分解・修理が行われている様子が収められています。

Apple Created These Neat Tools To Make The iPhone More Repairable Than Ever | Cult of Mac
http://www.cultofmac.com/253917/apples-iphone-repair-guides/

These Are The Secret Little Tools Apple Uses To Repair The iPhone 5s | Cult of Mac
http://www.cultofmac.com/252956/genius-bar-repair-gifcity/

Apple公式の修理ムービーの中で使われているのが以下のツール。Cult of Macによるとムービー中ではiPhone 5c/5sのデザインがいかに修理しやすいかが強調されているとのこと。ムービーではスピーカー・レシーバー・振動モーター・カメラモジュール・バッテリー・SIMエジェクターツールという6つのコンポーネントにアクセスしたりパーツを交換したりする様子が映されており、作業は以下の道具を使って行われました。

左からiPhone torque driver(iPhoneトルクドライバー)、Security bit(セキュリティービット)、Nylon probe tool(ナイロン製の探り針)、Universal Display Removal Fixture(ディスプレイ取り外し＆装着ツール)、Official iPhone 5c Repair Tray(iPhone 5c公式リペアトレイ)。

一般のユーザーにとってiPhoneは分解しにくそうに見えるかもしれませんが、AppleにとってiPhoneは既存のデバイスの中で最も修理しやすいものの1つ。以下のツールを使ってオペレーションに従えば使えばあっという間にiPhoneを分解、目的のパーツを取り外したり、修理することが可能です。

ムービーは公開されていませんが、Cult of MacはムービーをGIFアニメーションにしたものを公開しています。実際に修理している様子は以下から。

まずはiPhone 5c＆5sにダメージを与えずディスプレイを取りはずすため、Universal Display Removal Fixtureを使います。上下に2つずつ、計4つの吸盤がついているツールの間にiPhoneを載せます。

ハンドルを下げ吸盤をしっかりiPhoneの上下に吸着させてから上に引き上げると……

ポンっと簡単にディスプレイが取り外せました。

バッテリーを取り外すため、バッテリーの下から飛び出ている接着テープの真ん中をハサミでカット。

カットした接着テープを片方ずつiPhoneの下から上へとゆっくり引っぱっていきます。

接着テープを除去すると、指先で持ち上げるだけで簡単にバッテリーが取り外せます。なお、接着テープを完全に取り除かないうちにバッテリーを外そうとすると破損することがあるので注意。

接着テープを取り外した後、ジーニアスはバッテリーを設置する場所に別のテープを使います。

スピーカーの取り外しは特に簡単で、スクリュードライバーを使う必要はなく、指でちょっと押すと……

簡単に飛び出します。

SIMカード取り外しがうまくいかない、という時はピンセットを使って簡単に直せます。

また、新しい接着テープとバッテリーをしっかりくっつけるためのツールも存在。専用のトレイに入れたiPhoneをツールの下にセットします。

トレイに書かれている白線をツールの指定位置にセット。

赤いレバーを下げ、ローラーをバッテリーに押しつけます。

トレイをスライドさせ、バッテリーの上でローラーをころころ転がすことで、テープとバッテリーをしっかり接着。

なお、以下のウェブサイトから実際に道具がどのように動くのか？ということがGIFアニメーションで確認できます。

These Are The Secret Little Tools Apple Uses To Repair The iPhone 5s | Cult of Mac
http://www.cultofmac.com/252956/genius-bar-repair-gifcity/