乗り物

アメリカでは「車のナンバープレートを撮影して市民の動きを監視するシステム」が議論されている


車のナンバープレートを撮影して識別する技術は「ALPR」と呼ばれており、日本でも駐車場の料金支払いなどに活用されています。ところがアメリカでは事情が少し異なり、ALPRを市民の動向追跡に用いようとする動きが現れています。ALPRによる市民追跡が議題に上がっている自治体を一覧化したウェブサイトが「alpr.watch」で、アメリカの事情をうかがい知ることができます。

alpr.watch | alpr watch - Track Surveillance Tech in Local Government Meetings
https://alpr.watch/

alpr.watchにアクセスすると、アメリカのマップと紅白のピンが表示されます。赤いピンはこれからALPRによる議論が行われる地域を示し、白いピンは過去に議論が行われていた地域を示しています。


alpr.watchはアメリカ全土の2184に及ぶ議会を監視対象としており、議事録に「ALPR」「license plate reader(ナンバープレートリーダー)」「Flock Safety(ALPR機器の製造企業)」といったワードが含まれていないかを調べてマップを更新しています。

ピンをクリックすると、地域や議題、日付、議事録へのリンクが表示されます。例えばコネチカット州のウェザーズフィールドでは2025年12月18日に関連する議論が行われる予定であることが分かります。


(PDFファイル)議題を確認すると、ウェザーズフィールドの議会ではボート発着場用のナンバープレートリーダーの購入に関する議論が港湾管理委員会で行われる予定でした。


ALPRに関する議論を行っている自治体は必ずしも市民の監視を強化しようとしているわけではありませんが、alpr.watchは「監視システムというものが当初の範囲を超えて拡大していくものであることは歴史によって証明されている」と主張。具体的には「犯罪解決の名目で設置されたALPRが不法移民への強制執行に用いられる」「一時的なプログラムだったはずが恒久的なものとなる」「データ共有のルールが拡大し、より多くの機関が追跡データにアクセスできるようになる」「技術の進歩によって、より侵襲的な用途に使えるようになる」といった状況に陥ることを懸念しています。

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in 乗り物,   セキュリティ, Posted by log1o_hf

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