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スマホとリアルタイムで連動する銃「スマートガン」、発砲した位置・時間・残弾数・発砲角度などを瞬時に共有


シリコンバレーで起業した「Yardarm」というスタートアップが、スマートフォンやPCで銃の使用データをリアルタイムで管理できるスマートガンを開発中であることが判明しました。Yardarmが開発中のスマートガンは、銃の発砲情報を瞬時に警察官の間で共有でき、音声によるコミニュケーションにも対応しています

Yardarm
http://www.yardarmtech.com/our-technology/

Yardarmが開発中のスマートガンがどういったものかは、下記のムービーから確認できます。

Yardarm Technologies on Vimeo
http://vimeo.com/86941493


危険な犯人から市民や自分の身を守るために使用する拳銃は、アメリカの警察官には必須の装備です。


Yardarmは警察官の銃器使用による危険性をできるだけ低くし、警察官が安全に任務をこなせるようになるために、スマートガンを開発中。


Yardarmが開発中のスマートガンは、マガジン部分に特殊なデバイスを搭載し、警察は既存の拳銃では考えられなかった機能を使用できます。


Yardarmのスマートガンに搭載された機能の1つがジオロケーションを利用した位置情報のリアルタイム共有です。


例えば、警察官が拳銃をホルスターから取り出したり、発砲したりすると……


本部のPCに拳銃のリアルタイム使用情報が映し出されます。銃の使用情報を瞬時に入手すれば、警察官の現在おかれている状況を理解でき、本部からの指示や現場に送り込む増援部隊の編成などについての判断を今までよりも早く下せるようになるとのこと。


リアルタイム情報はワイヤレスで送信されるため、本部のダッシュボードだけではなく……


警察官が所有しているスマートフォンにも表示されます。もし、現在地付近で銃の使用情報が更新されたら、本部からの指示を待たずに警戒態勢に入れるというわけです。


リアルタイムで更新される拳銃の使用情報には、位置や時間だけでなく、発砲した銃弾の数・銃弾の発砲角度といった細かい情報も含まれていて、事件捜査にも活用可能。


Yardarmが開発中のスマートガンは音声通信機能も搭載。現場にいる科学捜査班が現場にいる警察官とスマートガンを介して直接会話することで、現場の詳細を瞬時に共有できます。


警察にとってはかなり便利なツールになりそうなスマートガンですが、NRA(全米ライフル協会)や銃愛好家からはスマートガンの導入に反対の声が上がっているのも事実です。


NRAや銃愛好家が危惧しているのは重火器にテクノロジーを搭載することではなく、アメリカ政府が現行の重火器に代えてスマートガンを強制する可能性があることです。高価なスマートガンしか販売されなくなれば、銃愛好家やNRAにとってダメージがあるのは明白です。


2014年5月には開発段階であった「iP1」というスマートガンが各方面の大反対を受けて計画が頓挫したことがありましたが、Yardarmのスマートガンは販売にこぎつけることができるのか、今後の展開に注目が集まります。

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in ハードウェア, Posted by darkhorse_log

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