メキシコ風ゆるキャラから理解できないオブジェクトまでアートを愛するメキシコ人の才能が凄い

旅をするまで想像もしませんでしたが、メキシコは芸術の国でした。可愛いキャラクターたちがメキシコを優しくしています。ただ、芸術になると次元が違いすぎて、少し戸惑うこともありました。メキシコのいたる所で才能が爆発していました。
こんにちは、自転車世界一周の周藤卓也@チャリダーマンです。メキシコからは安宿に泊まるのがメインとなったので、走り終えたら街を散策してみました。いろいろと発見する中で、メキシコとアートの結びつきが強くなっていきます。あのピカソもスペイン出身で、スペインはメキシコの宗主国だったという関係もあったりして……そんなメキシコのアートな日常をまとめてみました。
◆街の中でみかけるキャラクター
茹でられているのに、可愛い顔をしている場合じゃないでしょ!

こっちは茹でるだけではなく、なんか刃物も光っているのですが。

カクテルを人の顔に見立てて。

ネジが擬人化されていて怖い。

この奇妙なキャラクターたちは、バーガーキングで発見。

カウボーイハットに口ひげの暑苦しいメキシコおじさんも、キャラクター化したらこんなにも愛らしく。

同じくビールを手にしたメキシコおじさんですが、手押し車で運んでいるのは自分の腹……。

「アルプスの少女ハイジ」に似た「メキシコの少女ナオミ」、タコス屋さんです。

すぐ熱くなるパソコンには氷枕。

子ども服が置いてある洋服屋には可愛らしい女の子。

メキシコらしくサボテンにカウボーイハット、リゾート地カンクンのレストランが目を惹きました。

悪戯なので褒められたものではありませんが、ステッカーのキャラクターが可愛い。

こちらも。

オリジナルのキャラクターだったらすごいのだけど、どうなんでしょうか?

◆企業もキャラクターを利用
メキシコのスナック菓子で圧倒的のシェアを握る「Sabritas」はこの笑顔。

ドーナツや菓子パンといった甘いものを作る「BIMBO」にはふわふわのクマさん。

民族衣装のお嬢ちゃんはアイスクリーム店「MICHOACANA」のキャラクターでメキシコ全土で見かけました。

ドラッグストアのおじいちゃん。着ぐるみ姿となって店頭で踊ってたりします。

街中の公衆電話では、この鳥のキャラクターが目立っていました。

「Holcim Mexico Apasco」、Holcimはスイス系のセメントメジャーで、Apascoはメキシコの会社でした。今は一つの会社ですが、二つのロゴは共存しているようです。HolcimがHとCを組み合わせたデザインに対して、Apascoは犬のキャラクター。

「展示物には触らないで」という注意書きには怒った巨石人頭像が!タバスコ州の州都ビジャエルモッサにあるラベンダ遺跡公園。

メキシコシティのタコス屋台で発見した珍しい瓶ジュース。ここにも女性の顔。

信号機の赤では止まっているキャラクターも……

青になるとアニメーションとなって走り出します。

◆豊かな感性が溢れる芸術
首都メキシコシティのソカロ(中心部)にあった壁画は少し難解。

メキシコ湾の港湾都市ベラクルスでは海をテーマにした壁画。こちらは分かりやすいですね。

招待されて見学した技術学校にも壁画がありました。

普通の家にも壁画が描かれていたりします。

ホステルのキッチンの壁に描かれていたイラスト。すました表情です。卵にも注目。

落書きの中で光った顔の仮面。

ガソリンスタンドの軽食屋に描かれたメキシコの著名人の似顔絵。一番右の覆面レスラーはメキシコの英雄である「エル・サント」。一番左にいるカストロ議長の隣はフォックス元大統領だったりします。

人の顔をした亀。

木の根を心臓に例えて、雛と赤ん坊も根で繋がっています。

植物化した人間が小さな食堂の壁に描かれていました。

こうしたメキシコの芸術に慣れてくると、エナジードリンクのこの図柄も納得です。

◆立体的なオブジェクトも凄い
カウボーイハットを被った陽気な骸骨。

テキーラの原料となるアガベをモチーフとしたキャラクターは子どもが泣き出すレベル。

メキシコ第二の都市グアダラハラで未知の遭遇。このオブジェクトも理解しづらい。

同じくグアダラハラで人間椅子。

ユカタン半島の中心都市メリダで、難しい顔をしてひっくり返っていました。

道路わきに置かれていた物憂げな表情。

ユカタン半島の根元のチェツマルにあったオブジェクト。こちらは割と普通です。

シボレーの販売店の店頭に置かれたロボットがカッコイイ。

お土産屋さんの蛙。

家。

「よく食べるから」という意味で日本でも貯金箱になったりする豚ですが、メキシコでも商売繁盛の縁起物として食堂に置かれていました。

社会主義の旧ソ連の国々では芸術が少なく、街並みが淡白でした。芸術が無くても人は生きていけます。でも、芸術があった方が、心が豊かになりませんか?ごく普通のメキシコ民家の庭先にゴリラの人形がぶら下げられていて幸せな気持ちになりました。

1920年代のメキシコ革命と連動してディエゴ・リベラ、ダビッド・アルファロ・シケイロス、ホセ・クレメンテ・オロスコらが活躍した壁画運動がありました。メキシコシティを中心に数多くの壁画が残されています。建築家のルイス・バラガン、女流画家のフリーダ・カーロといった世界でも著名な芸術家もメキシコ人です。
メキシコがここまで芸術に熱い国だなんて知りませんでした。毎日を楽しませてくれたメキシコのアートには感謝するしかありません。
(文・写真:周藤卓也@チャリダーマン
自転車世界一周取材中 http://shuutak.com)
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