動画

非破壊自炊が可能なスキャナのムービーいろいろ


先日、本のページを切断・裁断せずに済む「非破壊自炊」についての記事を掲載しました。記事中ではiPhone 4Sを使った自炊方法を主に紹介しましたが、すでに世界中では非破壊自炊を実現するための様々なスキャナが登場しています。

まずは「BOOK SAVER」という、カッコイイ名前のスキャナ。

ION Audio Book Saver - YouTube


机に向かい合って座っている女性2人。現在、非破壊自炊中です。


こちらはPCを隣に置いて仕事中っぽい男性ですが、同じく非破壊自炊をしている最中の様子です。


BOOK SAVERをつかった自炊の手順は3段階。まずはBOOK SAVERを手で持ち上げます。


次に、ページをめくります。


本はこのように見開いた状態になります。


そこへBOOK SAVERを置いて、手元の「Scan」ボタンを押すとスキャン完了。


BOOK SAVERにはSDカードスロットがあり、スキャンした画像データはすべてSDカードに保存されます。


カードを抜いてPCに挿せばデータ移動はすぐに完了するというわけ。


これでいつでもどこでも電子書籍を楽しめます。


このBOOK SAVER、商品化を目指していたものの残念ながら2012年初頭に開発中止が決定しています。

続いては、そのBOOK SAVERを半自動化したようなスキャナ。

High Speed SemiAutomatic BookScanner - Boston ALA 2010 - YouTube


このセミオートマチックの非破壊自炊マシンは1時間に2000ページスキャン可能だそうです。


原理はBOOK SAVERと同じで、見開きページを一気に撮影していくというもの。そのスキャン動作は足ペダルで動作する半自動で、ページめくりだけは手動です。


スキャン時に本を置く台がスキャナーにグッと押しつけられ、精度の高いスキャンを行っています。


内側をのぞき込むとこんな感じ。


Book Flipping Scanning - YouTube


Googleの場合、ページめくりは空気を使って自動化しているそうです。


そして、最後には以前の記事にも掲載しましたが、おそらく究極形であろうコレ、「Book Flipping Scanning」。

今まで、書籍をスキャンするためには本を開いて、コピー機の上に置いて、コピーボタンを押し、コピーが完了したらページをめくって、またコピー機の上に置く……という作業の繰り返しが必要でした。


数ページだけのコピーならこれでもいいのですが、書籍全体をスキャンするには時間がかかりすぎます。


そこで考えられたコンセプトイメージがこちら。iPhoneをかざし、ぺらぺらぺらぺら……と本のページをめくっていきます。


これでスキャンが完了していればいうことはありません。


このイメージに基づいて、実際に作られたのがBook なんとかシステムの試作機。


本のページをめくりながら高速で撮影することで、ページ単位ではなく書籍そのものをデジタル化しています。


そのため、ページを半分めくったような状態でぐりぐりと回転させることが可能。


スキャンした時点でページが歪んでいても、正しい形へ補正できます。


最近の書籍であればわざわざスキャンしなくても入稿時のデータがありますが、ある程度古くなるとすでにデータが破棄されていたり、そもそもそういったデータ化されたものが存在しないものも数多くあります。これらの本を可能な限り傷つけない非破壊自炊が広まればあちこちで助かる人が多いはず。早い普及を願います。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
本をバラさず1分間に250ページスキャンできる超高速スキャナ「BFS-Auto」ムービー - GIGAZINE

フィンランドで通常郵便をすべてスキャンしてオンライン配達する試験プログラムを開始 - GIGAZINE

本を裁断せずに電子書籍化できるスキャナ「Simply Scan A3」が登場、ただし若干難あり - GIGAZINE

立体物を高精度でスキャン可能なポータブルの非接触型スキャナ「OptiNum Color」で立体物をスキャンする動画 - GIGAZINE

本を1時間で1000ページスキャンできるスキャナ「BookDrive DIY」 - GIGAZINE

立て置きで原稿をスキャンできる薄型スキャナ「CanoScan LiDE 210」 - GIGAZINE

in ハードウェア,   動画, Posted by logc_nt

You can read the machine translated English article here.