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本を裁断せずに電子書籍化できるスキャナ「Simply Scan A3」が登場、ただし若干難あり


Appleの「iPad」やAmazonの「Kindle」、ソニーの「Reader」、シャープの「GALAPAGOS」、そして各種スマートフォンなど、電子書籍対応デバイスが続々と登場したことを受けて、自分が持っている本をスキャナなどで電子書籍化する、いわゆる「自炊」ブームが巻き起こりつつありますが、問題となっていたのは「本を裁断しないといけない」という点。

大切な蔵書を裁断してしまうことになる…というのは気持ちの面においても複雑なところがありますが、そもそも裁断せずに本を電子書籍化できるスキャナ「Simply Scan A3」が登場しました。なかなか興味深い製品ですが、若干「惜しい」と言わざるを得ない点があります。

詳細は以下から。
A3対応スキャナー NV-PS500U ノバック

外付けHDDケースなどでおなじみのNOVAC(ノバック)によると、同社は新たに本を裁断することなく電子書籍化できる「Simply Scan A3」を2月18日から発売するそうです。市場想定価格は2万7800円。


「Simply Scan A3」はデジカメで撮影するように対象の真上からスキャンするスキャナーで、パソコンと接続して付属ソフトのスキャンボタンをクリックするだけで、本の厚さを気にすることなくスキャンすることが可能。また、最大A3サイズまでをサポートしています。

これが「Simply Scan A3」本体。スキャンするサイズに応じてアームの長さを調節できます。


実際にスキャンしているところ


作業の流れはこんな感じ。カメラは約500万画素で、ファイルの解像度は96DPIになります。


A3サイズの紙をスキャンした時のイメージ。ファイルサイズが大きいので圧縮してありますが、オリジナルの画像は公式サイトの仕様ページでチェックできます。


なかなか悪くない製品であるように思われますが、惜しいところが「本を撮影した画像の綴じ込み部の歪み補正機能がない」点と、画像から文字を読み込むOCRソフトが付属しておらず、動作もサポートしていないという点。厚い本であれば厚い本であるほど歪みが大きくなってしまうため、本を裁断せずに電子書籍化できるというメリットを打ち出すのであれば、できれば何らかの対策をして欲しかったところです。

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in ハードウェア, Posted by darkhorse_log

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