メモ

自制心や意志の力を要求される場面では筋肉にぐぐっと力を入れるべし


病気にかかるのを予防するために痛い注射を受けたり、ケガの治りを早くするためしみる薬を塗る、貯金のため外食やレジャーを控える、翌日の仕事のためにお酒を我慢するなど、長い目でみた利益のために目の前の苦痛に耐えなければいけないという場面は生活の中で誰しも経験するのではないでしょうか?

そういった意志の力を要求される場面では、筋肉にグッと力を入れるとよいそうです。


詳細は以下から。Does clenching your muscles increase willpower?(PDF)

シンガポール国立大学のIris W. Hung氏とシカゴ大学のAparna A. Labroo氏は、被験者に長い目で見た利益のために目前の苦痛に耐えねばならないような「自制心のジレンマ」を課す一連の実験を行いました。論文はJournal of Consumer Researchに掲載されています。

被験者たちは氷水に手をつけて痛みに耐える、健康には良いがひどい味の飲料を飲む、心が痛み動揺するような情報のサンプルとして、寄付をするために「ハイチの地震で被災しケガをした子どもたちについての情報」を見るか見ないかを選ぶ、といったタスクを課され、最後の実験では実際に食堂でメニューを選ぶ際の人々の選択を研究者たちが観察しました。

セルフ・コントロールを要求されるそれらのジレンマに直面した被験者たちのうち、セルフ・コントロールを発揮しようとするその時に筋肉に力を入れるように指示されたグループは、長く痛みに耐える・健康飲料のひどい味に耐える・見るのがつらいが重要な情報に目を通す・デザートの誘惑に勝つなど、対照群より強い「意志の力」を発揮できたそうです。

ただしこの効果は、その「長い目で見て有益な選択」が被験者の個人的な「ゴール」と一致している場合にのみ現れます。例えば、日ごろから健康に気をつかう人々がひどい味の健康飲料(酢と水を1:10の割合で混ぜたもの)を飲む際に筋肉に力を入れると、より多くの量を飲むことができたのですが、健康に関心がない人の場合は筋肉に力を入れても入れなくても飲む量は変わりませんでした。

なお、力を入れる筋肉の場所は、腕やふくらはぎ、手や指など、身体のどの部位でも構わないとのことで、ジレンマに直面する前ではなく、痛みに耐える最中や選択をする最中に力を入れるのがポイントのようです。

注射針を刺される時や歯医者で治療を受ける際などには「力を抜いてください」と指示される場合も多い気がしますが、治療を受ける部位とは関係ない指や足などの筋肉にこっそりググッと力を入れてみるとよいかもしれません。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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