メモ

レーザー光線を観客の目に照射、30人超が失明か


ロシアのテクノ・コンサートであるAkvamarinフェスティバルにて、7月6日に30人超の観客が目にレーザー光線を浴びて傷を負い、失明する恐れがあるとのこと。既に数人は視力を80%失っており、医者によると、回復することはできないそうです。

また、現場にいたほかの観客によると、持っていたカメラやビデオカメラも破損しているとのこと。かなり強力なレーザー光線だったようです。

一体何が起きたらこんな事になるのか、詳細は以下から。
Blinded by the Light at Techno Concert - Kommersant Moscow

もともとこのコンサートはファンのウェブサイト上で告知され、約1000人ほどが集まったとのこと。前日の7月5日の夜に大雨があったため、テントがダンスフロア上に張られており、レーザー光線は会場の空の部分から観客に向かって何回か照射されたとのこと。


参加者の一人によると、レーザー光線が目に当たったとき、太陽を長い間見ていたかのような感じで視界に何も見えないスポットができ、2日間が経過しても元に戻らなかったので3日目に病院へ行ったとのことです。

モスクワの警察によるとこのコンサートの主催者を発見するのは極めて難しい、とのことです。

なお、赤色のレーザー光線よりも緑色のレーザー光線の方が50倍以上もの強い光を放ち、グリーンレーザーポインター(出力400mW、到達距離約300km、9万4800円)を使った場合、たばこに難なく火を付けることができ、以下のような感じで光がまっすぐ進むのを確認できるそうです。


さすがにここまで高出力なレーザーだったとは思えないのですが、いずれにしても人に向けて照射するのは危険なのでやめましょう。

2008/07/15 4:18追記
以前このようなレーザーを出力する機器の会社で働いていたという人のタレコミによると、リンク先にある「赤色のレーザー光線よりも緑色のレーザー光線の方が50倍以上もの強い光を放ち」というのは誤りで、赤色レーザーよりも緑色レーザーの方が強いわけではなく「視認性」が高い、つまり、レーザーの赤色は暗いため、同じ明るさに感じさせるには数倍のパワーが必要ということだそうです。

また、クラブ系イベントではオーディエンススキャニング(客席にレーザー光を照射すること)は珍しくなく、出力も400mwどころか1Wを出すものも使用されているが、オーディエンススキャニングはMPE(最大許容露光量)やAEL(許容被曝放出限界)など、簡単に言うと目に入れることが出来る限界の数値の各種規格に基づいて安全に運用されているとのこと。

本来こういった機器は数百万~数千万円する機器なのですが、安価(数万円~)で質の悪い、保護装置の付いていないレーザー機器が出回っているのも事実で、小さい会社がこれを使用し、知識のないオペレーターが操作しているのも事実……だそうです。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
国際宇宙ステーションの場所をレーザーで教えてくれる「ラピュタの飛行石」 - GIGAZINE

国を守るためのレーザー兵器がないことで政府が告訴される - GIGAZINE

宇宙の太陽光をレーザーに変換、エネルギーとして使う技術が登場 - GIGAZINE

レーザーでつくるインスタントコーヒー - GIGAZINE

レーザーポインターでビルに落書きをしているムービーや写真 - GIGAZINE

ロッテルダムに光の柱が出現 - GIGAZINE

ライトセーバーを振り回すムービーを作成するフリーソフト「LSMaker」 - GIGAZINE

in メモ, Posted by darkhorse

You can read the machine translated English article here.