東京大学、「光の粒」を使ってHDDの容量を5倍以上にする技術を開発
朝日新聞社の報道によると、東京大学で電子工学を専攻している大津元一教授らの研究チームが、「光の粒」を使うことでハードディスク(HDD)の容量を5倍以上に引き上げる新技術を開発したそうです。
以前日立がHDDの記録密度を2.5~5倍に引き上げる技術を開発したことをGIGAZINEでもお伝えしましたが、HDDが一線を退くのはまだまだ先のようです。
詳細は以下の通り。
asahi.com: 大容量HDDにつながる新技術開発 東大グループ - サイエンス
この記事によると、東京大学の大津元一教授らの研究チームが6日、パソコンなどの記憶装置HDDの容量を飛躍的に増やせる新技術を開発したと発表したそうです。
これはHDDに磁気を用いてデータを記録する際に、特殊な「光の粒」でディスク表面の温度を調節して磁気記録を安定させることによって、わずかな温度の変化で磁気記録に不具合が出ることを避けるもので、これにより1平方インチ(約6.5平方センチメートル)あたりに1テラビット(約125GB)の記録密度をもつディスクを開発したとのこと。
また、この技術の開発を受けて大津教授は「ノートパソコンで数テラビットのHDDが実現できるほか、携帯用音楽プレーヤーなどに使われる小型HDDの容量も飛躍的に増やせる可能性がある」としているそうです。
ちなみに現在HDDを搭載した携帯音楽プレーヤーで、最も容量が大きいのはAppleのiPod classicの160GBモデルですが、もしこの技術を用いたHDDが実用化した場合、少なくとも800GBを超えるとんでもないiPodが登場するということでしょうか。
大津元一教授の研究室のページは以下。
ナノフォトニクス 大津研究室|東京大学
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