Bluetoothの通信速度を約4倍に引き上げる「Bluetooth HDT」が正式採用される、2027年にはロスレス音声対応製品が登場へ

Bluetoothの規格策定を担う業界団体のBluetooth SIGが2026年11月4日、Bluetooth Low Energy(Bluetooth LE)の最大通信速度を従来の約4倍に引き上げる新技術「Bluetooth High Data Throughput(HDT)」を正式に採用したと発表しました。最大通信速度が従来の2Mbpsから7.5Mbpsに向上し、ロスレス音声やハイレゾ音声の伝送などが可能になると期待されています。
Bluetooth® High Data Throughput opens a new chapter in wireless performance | Bluetooth® Technology Website
https://www.bluetooth.com/press/bluetooth-high-data-throughput-opens-a-new-chapter-in-wireless-performance/
Bluetooth HDT introduction and demo: how much faster Bluetooth LE gets - Blogs - Nordic Blog - Nordic DevZone
https://devzone.nordicsemi.com/nordic/nordic-blog/b/blog/posts/bluetooth-hdt-demo-and-introduction
Bluetooth is getting a big boost to data transfer speeds | The Verge
https://www.theverge.com/tech/1026308/bluetooth-le-sig-high-data-throughput-hdt
Bluetoothはワイヤレスイヤホンやスマートウォッチ、キーボードなどの機器で広く利用されている近距離無線通信規格です。特にBluetooth LEは消費電力を抑えた通信を特徴としており、さまざまな機器で採用されています。
従来のBluetooth LEでは「LE 2M PHY」と呼ばれる通信方式で最大2Mbpsのデータレートを実現していました。新たに採用されたBluetooth HDTでは、無線信号にデータを載せる方法を改良した新しい物理層(PHY)を導入することで、データレートを最大7.5Mbpsまで引き上げています。
Bluetooth HDTのデモは以下のムービーで公開されています。
First Bluetooth HDT embedded-to-embedded demo, on a prototype SoC - YouTube

以下は実際にデータ転送時のビットレートを計測したグラフで、一番上がBluetooth HDT(最大7.5Mbps)で平均3675kbps、一番下がBluetooth LE(最大2Mbps)で平均1271kbpsです。あくまで実測値なので理論値ほど大きな差は出ていませんが、それでもBluetooth HDTはBluetooth LEの3倍近い速度で通信できていることがわかります。

Bluetooth SIGは、Bluetooth HDTには通信速度以外にも3つの利点があると述べています。1つは、周波数帯域を効率的に利用することで限られた無線通信資源でより多くのデータをやり取りできるようになるという点。また、短時間で大量のデータを送信できるため、通信回路が動作する時間を短縮して消費電力を削減できるのもメリット。さらに、通信の安定性も改善され、さまざまな環境で信頼性の高い接続を維持しやすくなるとのこと。
Bluetooth HDTの最初の主要な用途として想定されているのが高音質なワイヤレスオーディオです。従来のBluetoothオーディオでは通信帯域の制約から、音声データを圧縮して伝送する方式が広く利用されてきました。Bluetooth HDTでは通信速度の向上によって、音質を損なわずに音声データを伝送する「ロスレス音声」や、高解像度の「ハイレゾ音声」を標準規格として扱うための基盤が整います。
また、Bluetooth HDTは複数のスピーカーを利用して立体的な音場を再現する「マルチチャンネルサラウンドサウンド」や、音が聞こえる方向や位置を表現する「空間オーディオ」の高度化にも役立つとされています。
さらに、Bluetooth HDTの用途はオーディオ機器だけではありません。例えば、スマートウォッチに蓄積された運動記録や健康データをスマートフォンへ短時間で同期したり、スマートホーム機器のファームウェア更新を高速化したりすることが考えられます。
加えて、Bluetooth HDTはスマートグラスなどのXR機器やAI搭載デバイスでの活用も期待されています。小型の機器で取得したデータをスマートフォンなどに送信して処理する際、通信速度が向上すれば、より大量のデータを短時間でやり取りできます。Bluetooth SIGは「産業用機器の自動化や監視システムでも通信容量と信頼性の向上が役立つ」と説明しました。
Bluetooth SIGは、Bluetooth HDTを利用した高品質なワイヤレスオーディオの標準仕様が2027年に公開される見通しを示しています。Bluetooth SIGのネビル・メイヤーズCEOは「Bluetooth HDTはBluetooth技術に新たなレベルの性能をもたらし、消費者向け、商業向け、産業向け市場でBluetoothが果たせる役割を拡大します」と述べています。

なお、Bluetooth HDTは新たに採用された「Bluetooth Core 7.0」に含まれるオプション機能です。そのため、Bluetooth Core 7.0に準拠したすべての機器が7.5Mbpsで通信できるわけではなく、Bluetooth HDTに対応した機器が必要となります。Bluetooth SIGは2027年に高品質なワイヤレスオーディオ向けの標準仕様を公開する見通しですが、具体的な対応製品の発売時期は明らかにしていません。
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in 動画, ソフトウェア, Posted by log1i_yk
You can read the machine translated English article Bluetooth HDT, which increases Bluetooth….







