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SpaceXがウクライナ軍の「Starlink」の利用を制限したと判明、「兵器化する意図はなかった」と幹部

by Official SpaceX Photos

イーロン・マスク氏が設立したことで知られる航空宇宙メーカーのSpaceXが2023年2月8日に、ウクライナ軍に供与した同社の衛星インターネットサービス「Starlink」でドローンの操縦ができないようにする措置を講じたことを明らかにしました。その理由についてSpaceXは、「Starlinkの提供は人道的な用途で使われることを目的としており、攻撃のために使用させることは意図していなかった」と説明しています。

SpaceX curbed Ukraine's use of Starlink internet for drones -company president | Reuters
https://www.reuters.com/business/aerospace-defense/spacex-curbed-ukraines-use-starlink-internet-drones-company-president-2023-02-09/

SpaceX restricted Ukraine's use of Starlink internet with drones | Space
https://www.space.com/spacex-restricted-ukraine-use-starlink-internet-drones

Elon Musk’s SpaceX says it didn't intend Starlink to be used for war - The Washington Post
https://www.washingtonpost.com/world/2023/02/09/starlink-restricts-internet-drones-ukraine/

ロシアによるウクライナ侵攻が開始された直後の2022年2月26日、SpaceXの創業者兼CEOであるイーロン・マスク氏はウクライナにStarlinkの端末を提供することを表明しました。これにより速やかに構築されたStarlinkの衛星ブロードバンドは、ウクライナによるSNSでの情報発信やドローンでの偵察および攻撃といった通信インフラとして活用されており、「ロシアとウクライナの戦いを変えた」とも評されています。

イーロン・マスクはロシアとウクライナの戦いをどのように変えたのか? - GIGAZINE

by Everyday Astronaut

しかし、2023年2月8日にワシントンD.C.で開催された第25回連邦航空局商業宇宙輸送会議に出席したSpaceXの社長兼最高執行責任者(COO)のグウィン・ショットウェル氏は、「ウクライナの自由のための戦いを支援できることは本当に喜ばしいことですが、Starlink衛星インターネットサービスは決して兵器化することを意図したものではありませんでした」と述べて、ウクライナ軍によるStarlinkの使用方法に難色を示しました。

ショットウェル氏はまた、ウクライナ軍がStarlinkをドローンの制御に使用しているとの報道に言及した上で、「ウクライナは当社が意図せず、またいかなる合意にもない方法でStarlinkを使用しました。私たちにはその能力を制限するためにできることがありますし、これまでもしてきました」と述べて、Starlinkでドローンの操縦ができないようにしたことを示唆しました。ただし、具体的にどのような対策をとったのかについて明言することは避けました。

マスク氏は、2022年10月のツイートで「ウクライナには2万5000台のStarlink端末があります」と話したことがあります。その一方で、「無償提供を無制限に続けることはできません」とツイートして費用負担を要請する書簡をアメリカ国防総省に送った後、それを取り下げたこともありました。

There are ~25k terminals in Ukraine, but each terminal can be used to provide an Internet uplink to a cell phone tower, so potentially several thousand people can be served by a single terminal

— Elon Musk (@elonmusk)


ショットウェル氏によると、Starlinkの利用についてSpaceXがウクライナ政府と締結した契約は、ロシアの侵攻により被害を受けた病院や市民にブロードバンドインターネットを提供するというような、人道的な用途を念頭にしたものだったとのこと。

ショットウェル氏は「ウクライナ軍の通信にStarlinkが使われていることは知っていますし、それは問題ありません。しかし、私たちは彼らが攻撃的な目的のためにそれを使用することまでは意図していませんでした」と述べて、ドローンの操縦にStarlinkを使用することは契約の範囲を超えているとの見解を示しました。

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in ネットサービス,   ハードウェア, Posted by log1l_ks

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