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Googleのデータによると労働者がAIによる自動化で職を失うことはない


AIの普及を理由に複数の企業が大規模な人員削減を実施しており、「AIに職を奪われる可能性」がますます現実味を帯びつつあるように思われます。しかし、Googleが1500万件のAIとのやり取りを分析した結果、ほとんどの仕事のタスクがAIの影響を受けていないことが判明しました。

Google’s AI & Economy ATLAS v1.0:Mapping Gemini Usage in the Economy
https://ai.google/static/documents/GoogleATLASv1.pdf

Despite AI hype, Google's data shows workers aren't automating themselves away - Ars Technica
https://arstechnica.com/ai/2026/07/despite-ai-hype-googles-data-shows-workers-arent-automating-themselves-away/

GoogleはGeminiアプリ、Google検索のAIモード、Gemini APIで実行された1500万件の匿名化されたAIインタラクションを調査しました。データの初期レビューによると、AIは幅広い職業で一定の利用がみられるものの、その利用は「浅く、圧倒的に協調的な性質のものであり、エンドツーエンドのタスク自動化の範囲は限られている」そうです。


Googleの研究チームは、労働統計局の標準職業分類O*NET業務インタラクションデータベースを用いることで、業務関連のAIインタラクションを分類する自動分類器を作成。この自動分類器を人間のレビュー担当者が検証した結果、「Geminiに入力されたプロンプトが業務でどのように使用されているか」を正確に把握可能な信頼できる指標であると判断されています。

コンピューター、金融、芸術・エンターテイメントといった分野のホワイトカラー職は、アメリカ経済全体における普及率と比較して、Geminiの利用量が特に高い職種であることが判明。金融・市場アナリスト、ソフトウェア開発者、システム管理者などは、業務関連のタスクでAIを比較的頻繁に利用している職種でしたが、営業担当者、運輸業従事者、食品調理・サービス業従事者は、AI利用データにおいて著しく過小評価されていました。

以下のグラフの青色の点は「アメリカ全体でその職業が占める割合」を示しており、オレンジ色の点は「Gemini利用者の中でその職業が占める割合」を示しています。つまり、オレンジ色の点が青色の点よりも右側に存在する場合は「Geminiの利用率が高い職業」であることを示し、オレンジ色の点が青色の点よりも左側に存在する場合は「Geminiの利用率が低い職業」であることを示します。


多くの職業(29%)では、関連する業務タスクで「無視できない」Gemini使用率のしきいち値に達したものはひとつもなく、これらの職業はこれまでのところAI革命の影響をほとんど受けていないと判断されました。また、追跡対象となったタスクのうち、Geminiの使用率が有意に高かったのは4分の1未満であることも明らかになっています。つまり、これらの職業の構成要素の大部分は依然として人間が担っていることが示唆されたわけです。

Geminiが仕事の関連業務の少なくとも4分の3において定期的に活用されている職種は、全体のわずか3%に過ぎません。ソフトウェア品質保証アナリストやテスター、人事スペシャリスト、文書管理スペシャリストといった職種がこのカテゴリに該当し、今回の調査ではAIの利用による影響が最も大きい職種とされました。

以下のグラフは、横軸が「AI(Gemini)が職業の仕事の中で使われている割合」を表しており、縦軸が「AIの使用率に該当する職業数」を示しています。


研究チームはこの結果について、「AIは現在、既存の業務を補完する役割を主に担っている」「AIは職業内で行われる一部の業務には有用であるように見えるが、人間が現在行っている業務を包括的に遂行するためには、現状では利用されていないことを示唆している」と述べました。

この他、認知的な作業(主に思考を伴う作業)が、測定されたGeminiのやり取りの86%を占めていたことが明らかになっています。また、肉体労働系の仕事でGeminiがまったく役立っていなかったというわけではなく、例えば産業機械整備士はGeminiを使って「テスト結果や機械のエラーメッセージを分析する」といった事例を何千件も発見したことが報告されています。他にも、自動車整備士がGeminiを使って「車両部品やシステムのテスト、配線システムの再配線、部品の摩耗検査」を行う例も何万件も報告されました。なお、こういった作業において、ユーザーはテキストではなく写真をGeminiに入力する傾向が高いそうです。

認知的な作業に関して言えば、Geminiの重要なタスクの大部分が「アイデアの草稿作成」や「情報の検索と学習」に関連するものだったそうです。重要な点は、労働者がAIに任せる認知タスクは専門知識を必要としないもので、具体的には「資料を異なる言語へ書き直す」などでした。

Googleの研究チームは調査結果をまとめ、「労働者がAIにより自らの存在意義を失っているわけではない」と示唆しています。むしろ、労働者は「定型的な認知作業を自動化することで業務を強化し、同時に非定型的な認知作業においてはAIと協働する」といったAI利用傾向にあると指摘しました。

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in AI, Posted by logu_ii

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