人間の睡眠はレム睡眠とノンレム睡眠の2種類だが魚は4種類もあることが判明

人間をはじめとする哺乳類は、睡眠時に「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」の2種類の睡眠段階を繰り返します。魚類にも睡眠の段階はあるのかどうかを調べた研究で、「ゼブラフィッシュ」という魚に4つの睡眠段階が存在することが分かりました。
Eye movement kinematics reveal novel circadian organization of sleep substates | Nature Communications
https://www.nature.com/articles/s41467-026-72222-0

Fish reveal four distinct sleep states, including three with eye movements
https://medicalxpress.com/news/2026-05-fish-reveal-distinct-states-eye.html
レム睡眠は「rapid eye movement sleep」のことを言い、その言葉通り睡眠中に目が高速に動く状態を指します。
これまでの研究では魚が動かなくなっている間に眼球運動が見られることが報告されていましたが、自然な睡眠中に眼球が動くのかどうかを調べた研究はなかったそうです。ドイツにあるマックス・プランク生物サイバネティクス研究所の研究者らは今回、魚類において初めて複雑な睡眠運動を発見しました。
研究者らが対象としたのはゼブラフィッシュです。ゼブラフィッシュの幼生は頭部が透明であるため、特殊な顕微鏡で脳活動を簡単に記録することができました。

研究者らは脳活動の記録と行動観察を組み合わせ、ゼブラフィッシュの行動がそれぞれの個体の概日リズムに従っていることを突き止めます。ゼブラフィッシュはしばらく活動した後、ほとんどの真骨魚類と同様に数分間続く不活動状態に入り、その間は刺激に対する反応性が低下していました。
この不活動状態はいくつかの状態に分けられるそうです。1つは目立った眼球運動を伴わない状態で、主に夜間に発生しました。残りは眼球運動を伴う状態で、これが3種類観測されています。1つは夜間にピークを迎え、別の1つは朝に向かうにつれて増加しました。
最も注目すべきことに、眼球運動を伴う不活動状態の中で最も頻繁に見られる「QEM-1」という状態は、ほぼ日中にのみ発生していたとのこと。QEM-1中の魚は非常に目覚めにくく、捕食者に対して無防備な状態になるため「驚くべきことだ」と研究者らは指摘しています。
QEM-1中の睡眠段階では脳全体の活動が大幅に低下していたため、QEM-1は「昼寝に似た睡眠状態」であることが確認されました。

by Azul
睡眠段階が4種類もあることが分かった反面、それぞれの段階がどのような役割を果たしているのかという新たな疑問が生まれました。研究者らは「それぞれの睡眠段階がどのような役割を果たしているのかに大きな関心を持っています。睡眠は、記憶の再活性化から老廃物の除去まで、多くのプロセスにとって重要ですが、なぜそれが必要なのか、またどのように時間的に組織化されているのかについては、まだ完全には理解できていません。透明な脳を持つゼブラフィッシュは、それを解明するための強力な手段を提供してくれるはずです」と述べました。
研究者らは今後、夜間睡眠中の神経活動をさらに詳しく調べ、異なる睡眠状態の仕組みと機能の理解を深めようとしています。
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in サイエンス, 生き物, Posted by log1p_kr
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