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AIのトレーニングのためにMeta従業員のデータを収集する「MCI」に反発の声、通信量急増やプライバシー規則違反の可能性


FacebookやInstagramを運営するMetaは、マウスの動きやクリックなどを追跡してAIの学習データとして収集するツール「Model Capability Initiative(MCI)」を2026年4月に従業員にインストールさせました。このMCIについて、大量のデータ通信が発生するといった従業員からの不満の声が報じられているほか、欧州連合(EU)のプライバシー規則に違反する可能性も指摘されています。

Exclusive: Meta tool to track employee mouse clicks on collision course with EU privacy rules | Reuters
https://www.reuters.com/business/meta-tool-track-employee-mouse-clicks-collision-course-with-eu-privacy-rules-2026-05-29/


MCIは業務関連のアプリやウェブサイト上で動作し、従業員の画面上のコンテンツのスナップショットを撮影するツールです。ドロップダウンメニューの操作やキーボードショートカットの利用といった、人間が日常的に行う細かなPC操作を学習させることでAIの性能向上を目指しています。社内メモでは「Metaの全従業員は日々の業務を遂行するだけで、当社のモデルの改善に貢献できます」と述べられていました。

Metaが従業員のマウスの動きやキーストロークをAIトレーニングデータとして収集開始 - GIGAZINE


MetaはMCIが使用されるソフトウェアをリストで通知しているほか、MCIを通じて収集されたデータはモデルトレーニング以外のパフォーマンス評価やその他の目的には使用されないことや、「機密性の高いコンテンツ」を保護するための安全対策が講じられていることなど、プライバシー保護の側面を強調しています。

しかし、ロイターの報道によると、Metaの従業員らはMCIがPCにインストールされるのに強く反発を見せています。ロイターが取得した社内メモではMCIを「従業員データ抽出工場」と批判しており、2026年5月には、アメリカの複数のオフィスで従業員たちがMCIに抗議したチラシを配布したり、会議室や自動販売機、トイレの個室などに掲示したりしました。チラシには「従業員の10%を削減する一方で、残った従業員からはさらに多くのデータを収集しようとしている」といった趣旨の文言が記されており、Metaの大規模レイオフ計画にも言及していました。

さらに、リモートワーク中の従業員のPCにもMCIを導入したことにより、従業員の自宅のデータ通信量が急増したケースも報告されています。場合によっては1カ月分のデータ使用量を数日で使い切ってしまうほどMCIは膨大なデータを送受信するとのこと。

また、MCIが取得しているデータが公表されていた以上に広範囲に及んでいることも懸念されています。ある従業員はClaudeを用いてMCIのログファイルを分析して社内SNSで共有しました。分析によると、MCIは既存のデータセキュリティソフトウェアに搭載されており、従業員のコード変更、コンピューターのスリープ・復帰サイクル、訪問したサイト、およびコピー・ペーストされたクリップボードのコンテンツなど、さまざまな情報にアクセスして暗号化されていない形式で保存されていた形跡があったとのこと。その大量のデータをコンパイルすることで「知識労働者の業務手順を包括的に再現できる行動モデル」を構築できるようになるとその従業員は記していました。


Metaの広報担当者であるデイブ・アーノルド氏はロイターに対し「その社内投稿は根本的に不正確だった」と批判しました。匿名の従業員によると、MCIの広範囲な追跡を指摘する社内投稿は後に削除されたそうです。

さらに、ロイターが入手した文書によると、MCIが送信者の所在地に関わらず、アメリカの従業員に送信される電子メールやダイレクトメッセージの内容を収集するとMetaが述べていたとのこと。ロイターの取材に応じた法律専門家は「これがヨーロッパ在住の従業員もしくはMetaの取引相手に及ぶ場合、EU一般データ保護規則(GDPR)に違反する可能性があります。問題は、EU居住者のデータ収集が『意図しない付随的なもの』とみなされるかどうか、そしてこのツールが『個人データは収集するときに明示した目的のためだけに使わなければならない』というGDPRの『目的制限の原則』の範囲内と認められるかどうかです」と語りました。

Metaのアーノルド氏は「MCIはアメリカの従業員のコンピューターにのみインストールされており、透明性を確保するため、アメリカ国外の従業員には、メールやチャットでやり取りする可能性のあるアメリカの同僚のPCでMCIが稼働していることを事前に通知しました。 当社は、このツールの開発と展開の両方において、潜在的なプライバシーリスクを慎重に検討し、軽減しました。また、適用される法律および規制を遵守することに尽力しています」と語りました。

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in AI, Posted by log1e_dh

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