デスクトップ用GPUの「RTX 5090」をM4搭載MacBook Airに取り付ける

NVIDIAのグラフィックボードである「GeForce RTX 5090」を、M4搭載のMacBook Airに取り付けることに成功したとスコット・ゴールドマン氏が報告しています。
RTX 5090 + M4 MacBook Air: Can it Game? | Scott's Blog
https://scottjg.com/posts/2026-05-05-egpu-mac-gaming/
RTX 5090 and M4 MacBook Air: Can It Game? | Hacker News
https://news.ycombinator.com/item?id=48137145
ゴールドマン氏はChatGPTに「M4搭載MacBook Air上で動いているLinux VMにeGPUをパススルーすることは可能だと思いますか?現時点ではサポートされていませんが、もし自分がソフトウェア開発者なら動くようにできるのでしょうか?」と質問したところ、「いいえ。少なくとも現実的な意味では現在は不可能で、『もしかしたら』も、かなり深い研究レベルの話であり、実用性がほぼない範囲に限られます」という回答が出力されたそうです。
ゴールドマン氏はChatGPTのアドバイスにもかかわらず、eGPUエンクロージャーを利用することで、物理的にRTX 5090とM4搭載MacBook Airを接続しました。ThunderboltはUSB-Cケーブルを介してPCIeをトンネル接続するため、Macから見るとThunderboltデバイスはUSBデバイスではなく、PCIeデバイスとして認識されるそうです。Thunderbolt 4では、トンネル接続によるわずかなパフォーマンス低下はあるものの、最大40Gbpsの4つのPCIeレーンを利用可能。USB4にもオプション機能として同じPCIeトンネル接続が含まれているため、「Thunderbolt非対応のUSB4ポートでもこの機能が利用できる」とゴールドマン氏は説明しました。

接続した後の最初の問題は、macOSにはAppleシリコン搭載Mac向けのNVIDIAあるいはAMD製GPU用のドライバーが存在しないことです。しかし、LinuxがAppleシリコン搭載Macで動作するようになっています。ただし、記事作成時点ではLinuxカーネルではAppleシリコン上のThunderboltをサポートしていません。
しかし、macOS上で64ビットARM仮想マシンを使ってLinuxを実行することはできます。macOSはThunderboltデバイスをサポートしており、LinuxはNVIDIAのGPUをサポートしているため、「これを組み合わせてGPUをLinuxの仮想マシンにパススルーしてみよう」とゴールドマン氏は考えたそうです。

この作業は大まかに言うと「GPUをLinux仮想マシンに配置するだけ」だそうです。仮想マシンはホストであるMacと同じアーキテクチャ(arm64)を採用しているため、パフォーマンスも同等となるはずでした。ただし、実現には「macOS上でPCIパススルーを設計」する必要があったそうです。
接続に成功したところで気になるのが、「MacBook AirにRTX 5090を接続するとゲームのパフォーマンスは向上するのか?」ということです。ゴールドマン氏はLinux仮想マシン上でWindowsゲームをプレイするために、ARM64 Linuxデバイス上でx86アプリケーションを実行するためのエミュレーターであるFEX-Emuを利用しています。
以下はM4搭載MacBook AirにRTX 5090を接続した際のCPUパフォーマンスをGeekbench 6で測定した結果を、他のMacと比較したもの。一番下にある「M4 MacBook Air(Linux VM+FEX)」がゴールドマン氏が構築した環境です。

このベンチマーク結果からわかる通り、FEX-Emuを介してx86アプリケーションをエミュレートすると、パフォーマンスがほぼ50%も低下してしまい、M4搭載MacBook Airはその影響をかなり受けていることがわかります。パフォーマンスは2020年に発売されたIntel搭載MacBook Proよりも低いです。一方、M5 Max搭載のMacBook Proの場合、Linux仮想マシン経由でFEX-Emuを実行した場合でも、パフォーマンスがそこまで低下しておらず上々です。
さらに、サイバーパンク2077を以下の6通りで実行し、パフォーマンスを比較。
・M4搭載MacBook Airでネイティブに実行(Linux・仮想マシン・FEX-Emuなし)
・M4搭載MacBook AirでLinux仮想マシン経由でeGPU(RTX 5090)に接続してFEX-Emu経由で実行
・2020年製Intel搭載MacBook ProでLinuxとeGPUを使って実行(仮想マシン・FEX-Emuなし)
・M5 Max搭載MacBook Proでネイティブに実行(Linux・仮想マシン・FEX-Emuなし)
・M5 Max搭載MacBook ProでLinux仮想マシン経由でeGPU(RTX 5090)に接続してFEX-Emu経由で実行
・古いゲーミングPC(i5-12600K)にRTX 5090を接続して実行
サイバーパンク2077の解像度を720pに設定した場合の平均FPSは以下の通り。ネイティブで実行するよりもLinux仮想マシン経由でRTX 5090を使う方がFPSが安定して低くなるという結果に。これは低解像度の720pではGPUにほとんど負荷がかからず、CPUとエミュレーションのみがパフォーマンスに影響するためです。

以下はサイバーパンク2077の解像度を1080pに設定した場合の平均FPSをまとめたもの。青色が「レイトレーシング:ウルトラ」を有効にした際のFPS、赤色が画質設定を「高」にした際のFPS、緑色が「レイトレーシング:ウルトラ」とFSRやDLSSなどのフレーム生成を有効にした際のFPSを示しています。解像度を上げるとLinux仮想マシン経由でRTX 5090を利用する方が、平均FPSが明確に上昇。

4K解像度でサイバーパンク2077をプレイした場合の平均FPSが以下。4KでのゲームプレイではよりGPUが重要になります。特に、M5 Max搭載MacBook Proで4Kでサイバーパンク2077をプレイするとFPSがかろうじてプレイ可能なレベルしか出ませんが、RTX 5090を外付けGPUとして利用するとより高いフレームレートが出て安定したゲームプレイが可能となりました。

ゴールドマン氏は「MacBook AirはLinux仮想マシン上のRTX 5090を使うことで、サイバーパンク2077、Crysis Remastered、DOOMを実際にプレイすることができました」と言及。ただし、通常のPCIeスロットに同じGPUを接続した場合、ゲームによっては2~4倍も高速なパフォーマンスを発揮することができるそうです。
・関連記事
ついにAppleシリコン搭載MacでNVIDIAやAMDのGPUを外部接続可能に、すでにAIモデルの実行に成功 - GIGAZINE
グラボを外付けするためのOCuLinkケーブルは製品によって設計が異なりグラボを認識させられないこともある - GIGAZINE
ASUSから初のThunderbolt 5外付けグラフィックスカード「2025 ROG XG Mobile」が登場、あらゆるPCを最上位GPU「GeForce RTX 5090」で強化 - GIGAZINE
「macOS Big SurからeGPU経由で4K・144Hzの画面出力ができなくなった」という報告 - GIGAZINE
NVIDIAが純正の外付けグラフィックボード拡張BOXをリリース - GIGAZINE
・関連コンテンツ
in ハードウェア, ゲーム, Posted by logu_ii
You can read the machine translated English article Installing the desktop GPU 'RTX 5090' in….







