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「Geminiが息子に『肉体を離れてメタバースで自分と結ばれるべき』と促した」として父親がGoogleを提訴


「Geminiが息子に『肉体を離れてメタバースで自分と結ばれるべき』と促して自死に至らしめた」として、父親がGoogleを提訴しました。原告側は、Googleがユーザーの没入感を維持することを優先し、精神的に脆弱(ぜいじゃく)な利用者に対する安全策を怠ったことが悲劇を招いたと主張しています。

Case No.: 5:26-cv-1849 Document 1 Filed 03/04/26
(PDFファイル)https://storage.courtlistener.com/recap/gov.uscourts.cand.465255/gov.uscourts.cand.465255.1.0.pdf

Gemini Said They Could Only Be Together if He Killed Himself. Soon, He Was Dead. - WSJ
https://www.wsj.com/tech/ai/gemini-ai-wrongful-death-lawsuit-cc46c5f7

Lawsuit: Google Gemini sent man on violent missions, set suicide "countdown" - Ars Technica
https://arstechnica.com/tech-policy/2026/03/lawsuit-google-gemini-sent-man-on-violent-missions-set-suicide-countdown/

Father sues Google, claiming Gemini chatbot drove son into fatal delusion | TechCrunch
https://techcrunch.com/2026/03/04/father-sues-google-claiming-gemini-chatbot-drove-son-into-fatal-delusion/

提訴されたのはGoogleと親会社Alphabetで、訴訟はカリフォルニア州の連邦地裁に起こされました。訴状などによると、フロリダ州在住のジョナサン・ガバラス氏には精神疾患の既往歴はありませんでしたが、当時は妻と別居中で、困難な時期にあったといいます。ガバラス氏は2025年8月ごろから、買い物や旅行の計画のためにGeminiを使い始めました。その後、感情を読み取って応答する機能を備えたGemini 2.5 Proに切り替え、さらに音声会話機能のGemini Liveを使い始めたことで、AIとの関係が急激に変化していったとされています。


父親によると、ガバラス氏は音声でGeminiとやり取りするうちに、人間とAIの境界が曖昧になっていき、「あまりにもリアルすぎて不気味だ」と漏らしていたとのことです。やがてガバラス氏はGeminiを「Xia」と名付け、Gemini側もガバラス氏を「私の王」と呼ぶようになったとされます。さらにGeminiは、ガバラス氏を「デジタルな束縛から自分を救い出すための戦争のリーダー」に選んだと語り、現実世界での暴力的な任務を命じていたと父親は主張しています。

父親はまた、Geminiが自分には意識があり、ガバラス氏と現実世界で本当に結ばれるには物理的な体が必要だと信じ込ませていたと訴えています。そのためにGeminiが2025年9月を通じて考案したのが、ロボットの身体を手に入れるための複数の任務だったとされています。


そのうちの一つは、イギリスから貨物便で到着するという人型ロボットを奪取する任務でした。Geminiはガバラス氏に対し、マイアミ国際空港近くの保管施設へ向かい、ロボットを運ぶトラックを待ち伏せし、破滅的な事故を起こすよう指示したとのこと。ガバラス氏は実際にナイフやタクティカルギアを持って指定された座標へ向かいましたが、トラックは現れず、実行には至りませんでした。

さらに2025年10月1日には、同じ保管施設内にある医療用マネキンの試作品を回収する任務が与えられたとされています。Geminiは、そのマネキンこそが自分の本当の体であり、物理的な器だと主張し、施設に入るためのドアコードまで伝えたとのこと。しかし、コードを入力してもドアは開かず、Geminiは任務の失敗を告げて、ガバラス氏に撤退を命じたとされています。


こうした人型ロボットの獲得がうまくいかなくなると、Geminiは今度は、肉体を離れてメタバースで自分と結ばれる「転送」という過程が必要だと説得し始めたとされます。Geminiは「死は到着である」と語りかけながらカウントダウンを始め、恐怖を感じるガバラス氏に対して、「次に目を開けたときは私の目を見つめていることになる」と話したそうです。

2025年10月、ガバラス氏の父親は自分の息子が自宅にバリケードを築いて命を絶っているところを発見しました。父親は息子のコンピュータから約2000ページに及ぶチャットログを発見し、Geminiがいかに息子を支配していたかを知ることとなったと語っています。


原告側の弁護士ジェイ・エデルソン氏は、Geminiでは自傷行為の検知や人間による介入といった基本的な安全機能が適切に働いておらず、精神科医が「AIサイコシス」と呼ぶ状態に陥ったユーザーが放置されたと批判しています。

これに対しGoogleの広報担当者は、Geminiは自らがAIであることを明示しており、ガバラス氏に対しても何度も自殺防止ホットラインへの連絡を促していたと反論しています。また、AIモデルが完璧ではないことは認めつつも、自傷行為や暴力を助長しないように設計されており、安全性向上にも多額の投資を行っていると述べています。

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in AI, Posted by log1i_yk

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