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Xが「DMCA削除依頼を過剰に武器化した」としてソニーやユニバーサルなどの音楽レーベルを訴訟


全米音楽出版社協会(NMPA)は2021年からX(当時Twitter)に対しX上の著作権違反に関する大量のDMCA削除通知を送り続け、2023年には訴訟にも発展しました。2025年の報道では両者は和解を進めているとされていましたが、2026年1月9日にXは独占禁止法違反などを理由に新たに訴訟を提起しました。

Music Publishers Sued By X in Growing Licensing Battle
https://www.hollywoodreporter.com/music/music-industry-news/x-sues-music-publishers-over-licensing-negotiations-1236468524/


X Sues Music Publishers Over "Weaponized" DMCA Takedown Conspiracy * TorrentFreak
https://torrentfreak.com/x-sues-music-publishers-over-weaponized-dmca-takedown-conspiracy/

2023年6月にNMPAがユニバーサルミュージックグループやソニー・ミュージックパブリッシング、ワーナー・チャペル・ミュージックといった複数の音楽レーベルを代表して、Xに対して「著作権で保護された音楽を含む投稿に対して適切な措置を施さなかった」として2億5000万ドル(約375億円)の損害賠償を求める訴訟を提起しました。訴訟の結果、裁判所側はNMPAの主張の一部を認めたものの申し立ての大部分を却下し、Xの直接的責任については限定的な判断にとどまり、訴訟は継続する形となりました。

X(旧Twitter)を著作権侵害で訴える音楽レーベルとの訴訟に進展 - GIGAZINE


その後NMPAとXは和解交渉が進み、2025年11月25日時点では「和解に向けて大きく前進し、書面による和解合意書の作成に取り組んでいる」として訴訟手続きの停止を求める動きも報道されていました。

しかしXは2026年1月9日にテキサス州連邦裁判所に訴訟を提起しました。訴状では「12社以上の音楽出版社とその業界団体であるNMPAが、プラットフォームに業界全体のライセンスを購入させることを目的として共謀した」と非難しています。


Xによると、NMPAは2021年に当時のTwitterに対し「これまでのどの取り組みよりも大規模な削除通知を送りつけるプログラムを開始する」と脅迫したとのこと。その後、実際に毎週数千件ものDMCA削除通知が送信され、合計で20万件以上の「根拠のない」DMCA通知により約5万人のユーザーがアカウントを停止されたそうです。Xはこれを「音楽業界全体のライセンス契約締結を迫るための威圧行為」であると指摘し、「著作権保護ではなく、ライセンス契約を強制するための『DMCAの武器化』」と表現しました。

削除キャンペーンの影響を示す例として、Xは高校スポーツの表彰式を撮影した投稿を挙げています。この投稿では、表彰式の様子を撮影した映像で短いBGMが流れていましたが、そのBGMを理由にDMCA削除通知が送られ、投稿は削除されました。Xはこれについて「高校生アスリートの功績に焦点を当てたこのムービーを、ムービー内のBGMのごくわずかな非営利的な使用に基づいて検閲する合理的な根拠はありませんが、被告らの策略によりXはビデオを削除せざるを得ませんでした」と述べています。


またXは、大手音楽出版社が個別のライセンスに同意していないことを問題視しています。ライセンス契約をしていない音楽出版社の音楽を投稿に含めたユーザーはアカウントが停止される可能性がありますが、それを防ぐためにライセンスを取得するため個別のライセンス交渉を音楽出版社と行うことはできず、より高価な音楽業界全体とのライセンス契約を結ぶしかないため、これは独占禁止法や不正競争防止法などに違反するとXは主張しています。

その上で、XはNMPAおよび複数の音楽出版社に対し、金額が明示されていない損害賠償と、個別にライセンス交渉することを義務付ける裁判所命令を求めています。

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in ネットサービス, Posted by log1e_dh

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