サイエンス

まばたきの回数が減った時は脳がより活発に働いているのかもしれない


まばたきは呼吸のように無意識で行われる動作であり、一般的には視覚と関連したものと考えられています。ところが、騒がしい環境で声を聞き取る際のまばたきの回数を調べた実験により、視覚的な環境は変わっていなくても、雑音が大きくなるとまばたきの回数が減ることがわかりました。

Reduced Eye Blinking During Sentence Listening Reflects Increased Cognitive Load in Challenging Auditory Conditions - Penelope Coupal, Yue Zhang, Mickael Deroche, 2025
https://journals.sagepub.com/doi/10.1177/23312165251371118


Blinking less may mean brain is working harder, study shows
https://medicalxpress.com/news/2025-12-brain-harder.html

まばたきに関する研究は長らく視覚的な研究の一環として行われてきましたが、近年ではまばたきが聴覚などの認知機能にも関連している可能性が示唆されているとのこと。そこでカナダ・コンコルディア大学の研究チームは、聴覚を必要とするタスクとまばたきの回数との関連性を調べる実験を行いました。

論文の筆頭著者であるペネロペ・クーパル氏は、「まばたきが環境要因の影響を受けるのかどうか、そしてまばたきが実行機能とどのように関連しているのかを知りたかったのです。たとえば、話されている内容を聞き逃さないために、まばたきのタイミングを戦略的に調整することは可能なのでしょうか?」と語っています。


研究チームは、英語またはフランス語を母語としている約50人の被験者を募集し、防音室に座りながら音声を聴いてもらう実験を行いました。実験では、被験者にスクリーンに表示された十字マークを見つめてもらいながら、背景の雑音レベルが変化する中で、ヘッドホンから流れる音声を聞き取るというタスクをしてもらいました。なお、音声はいずれも被験者の母語で話されたとのことです。

実験の結果、被験者が音声を聴いている間、まばたきの回数がその前後と比較して一貫して少なくなっていることがわかりました。まばたきの回数は、雑音がうるさくなるほど少なくなっていたとのことで、これは聴覚タスクが難しくなるほどまばたきが抑制されることを示唆しています。

また、研究チームが部屋の明るさを変えて同様の実験を行いましたが、部屋の明るさが変わってもまばたきのパターンに変化はみられませんでした。これは、まばたきの回数を左右するのは目に到達する光の量ではなく、認知的要求のレベルであることを示唆する結果です。


タスク中にまばたきをする回数は被験者によってバラバラで、1分間に10回しかまばたきしない人もいれば、1分間に70回もまばたきする人もいましたが、まばたきが増減するパターンは全体で共通していました。

クーパル氏は、「私たちはただランダムにまばたきをするわけではありません。実際には、重要な情報が提示されると、まばたきの回数は体系的に少なくなるのです」とコメントしました。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
騒がしい場所で声を聴き取るための簡単な方法とは? - GIGAZINE

IQが「騒がしい場所で声を聴き取る能力」に影響しているかもしれない - GIGAZINE

「騒がしい環境で人の話が聞こえない人」は認知症のリスクが高いという研究結果 - GIGAZINE

難聴の人は補聴器を使うと認知症になるリスクを軽減できる可能性 - GIGAZINE

音楽を聴くことで認知症リスクが最大40%近く減る可能性があるとの研究結果 - GIGAZINE

人間は1日2時間ほど「盲目状態」になっている、脳はどのように現実を形作っているのか? - GIGAZINE

ネコに好かれるコツは「ゆっくりまばたきすること」だと研究者が実証 - GIGAZINE

in サイエンス, Posted by log1h_ik

You can read the machine translated English article Your brain may be working more actively ….