またしても「War Thunder」でプレイヤーが戦闘機の機密情報をリークしてしまう

実在する戦闘機や戦車や艦艇に乗ってバトルできる基本無料のオンラインゲーム「War Thunder」で登場する戦闘機「ユーロファイター タイフーン」の性能について議論に白熱するあまり、あるプレイヤーが機密情報として公開が制限されている資料をゲームの公式フォーラムに投稿する事件が起こったと報じられています。

Classified fighter jet specs leaked on War Thunder – again
https://ukdefencejournal.org.uk/classified-fighter-jet-specs-leaked-on-war-thunder-again/

War Thunderのプレイヤーが軍の機密文書を公開してしまうのは今回が初めてではありません。2021年には、イギリス戦車・チャレンジャー2の挙動に不満を抱いたプレイヤーがチャレンジャー2の資料を公式フォーラムに投稿しました。

「ゲームでの戦車の描写が間違っている」と軍の機密文書をネットに公開してしまった「War Thunder」プレイヤーが登場 - GIGAZINE

また、中国戦車の図面を含めた資料が公式フォーラムに投稿された事例もあります。この資料は、中国戦車の性能に不満を持った中国人プレイヤーが、ステータスを見直してほしいがゆえにアップロードされたとのこと。

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また、戦闘機のF-16AやヘリのAH-64Dアパッチ・ロングボウ機密文書が公式フォーラムに投稿されたことも。War Thunderの運営を務めるGaijin Entertainmentは、「私たちは、機密や制限された情報を業務で使うことはありません。その機密文書が本物かどうかを判断する手段がないため、それを投稿するのは違法であるとともに無意味です」と述べています。

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今回問題となったのは、ユーロファイター タイフーンに火器管制レーダーとして搭載されている「CAPTOR」です。CAPTORには機械式のCAPTOR-Mと電子式のCAPTOR-Eがあり、CAPTOR-Eはスキャン時間がCAPTOR-Mよりも大幅に短くなっているのが特徴です。このCAPTORのレーダー性能について公式フォーラムで議論になったことで、あるユーザーが「CAPTORに関連する文書」を公式フォーラムにそのまま投稿してしまったとのこと。

これまでにも似たような事例があったことから、公式フォーラムでは文書を投稿しようとすると警告が出る仕様になっているそうですが、ユーザーはそれも無視。投稿は速やかに削除され、ユーザーはアカウントを停止されました。

Gaijin Entertainmentは公式フォーラムに「この機会にここにいる皆さんに再度お知らせします。いかなる状況においても、それが法的に機密解除され、公的に安全に使用できると100％確信できる場合を除き、いかなる情報源も投稿したり共有したりしないでください。私たちがそれらを扱ったり使用したりすることはありません。それらを使用しようとすると、将来起こり得るあらゆる変更に悪影響を与えるだけです。絶対にしないでください。あなたやあなたが投稿しようとしている媒体にとって、それは決して良い結果をもたらしません」と述べました。

軍事関連のニュースサイトであるUK Defence Journalに対して、匿名の防衛業界関係者は「こうした漏えいは一部の人にとっては無害に思えるかもしれませんが、現実世界では影響を及ぼす可能性があります。ゲームの文脈であっても、制限された情報を共有することはプラットフォームのセキュリティを損なうリスクがあり、関係者に深刻な法的影響をもたらし、運用の有効性と安全性に潜在的な損害をもたらす可能性があります」と語っています。