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産業向けラズパイ「Raspberry Pi Compute Module 5」の開発キットが届いたので内容物&搭載チップを詳しく観察してみたよレビュー


2024年11月27日に登場した「Raspberry Pi Compute Module 5」は、Raspberry Pi 5と同じSoCやI/Oコントローラーなどを搭載した産業用途および組み込み用途向けのRaspberry Piです。そんなRaspberry Pi Compute Module 5と公式I/Oボードや公式ケースなどをセットにした開発キット「Raspberry Pi Development Kit for Compute Module 5」がGIGAZINE編集部に届いたので、各パーツの見た目や搭載チップを詳しく観察してみました。

Raspberry Pi Compute Module 5 – Raspberry Pi
https://www.raspberrypi.com/products/compute-module-5/

Raspberry Pi Development Kit for Compute Module 5 – Raspberry Pi
https://www.raspberrypi.com/products/cm5-dev-kit/

・目次
◆1:開発キットの内容物を確認
◆2:Raspberry Pi Compute Module 5
◆3:公式ケース「Raspberry Pi IO Case for Raspberry Pi Compute Module 5」
◆4:公式I/Oボード「Raspberry Pi Compute Module 5 IO Board」
◆5:公式パッシブクーラー「Raspberry Pi Cooler for Raspberry Pi Compute Module 5」

◆1:開発キットの内容物を確認
これがRaspberry Pi Development Kit for Compute Module 5のパッケージです。


中身を引き出します。


箱が出てきました。箱は真っ白で製品名やロゴはプリントされていません。


箱を開けるとRaspberry Pi Compute Module 5の赤いパッケージが現れました。


白い箱の中には、Raspberry Pi Compute Module 5本体、公式クーラー「Raspberry Pi Cooler for Raspberry Pi Compute Module 5」、公式ケース「Raspberry Pi IO Case for Raspberry Pi Compute Module 5」、HDMIケーブル2本、USBケーブル、アンテナ、電源が入っていました。


Raspberry Pi Compute Module 5にはUSBポートなどの入出力端子が搭載されていないため、使用時には各種ポートを備えたI/Oボードが必須です。I/Oボードが見当たらなかったので探したところ、公式ケースの中に公式I/Oボード「Raspberry Pi Compute Module 5 IO Board」があらかじめ取り付けられていました。


◆2:Raspberry Pi Compute Module 5
Raspberry Pi Compute Module 5のパッケージはこんな感じ。


箱の中に本体が直接詰め込まれていました。


これがRaspberry Pi Compute Module 5です。小さい基盤の上にRaspberry Pi 5と同様のチップが並んでいます。


SoCは「Broadcom BCM2712」で、2.4GHzで動作するArmプロセッサ「Cortex-A76」を搭載しています。


Raspberry Piの独自開発I/Oコントローラー「RP1」。


RAM容量とストレージ容量が基板上で識別できるようになっています。なお、開発キットに付属するRaspberry Pi Compute Module 5はRAM容量が4GBでストレージ容量が32GBです。


RAMはSamsungの「K4UBE3D4AB-MGCL」です。


これはBroadcom製のイーサネットコントローラー。


電源管理チップはルネサス エレクトロニクスの「DA9091」です。


無線通信モジュールはこんな感じ。なお、Raspberry Pi Compute Module 5には無線通信モジュール非搭載モデルも存在しますが、開発キットには無線通信モジュール搭載モデルがセットになっています。


裏面にはI/Oボードとの接続端子や各種チップを搭載。


また、裏面にはSamsungs製のeMMCフラッシュメモリ「KLMBG2JETD-B041」も配置されていました。


Raspberry Pi Compute Module 5の重さは実測で13gです。


◆3:公式ケース「Raspberry Pi IO Case for Raspberry Pi Compute Module 5」
Raspberry Pi IO Case for Raspberry Pi Compute Module 5のパッケージはこんな感じ。


Raspberry Pi IO Case for Raspberry Pi Compute Module 5には公式I/Oボード「Raspberry Pi Compute Module 5 IO Board」があらかじめ取り付けられています。なお、単品購入の場合はI/Oボードを自分で用意する必要があります。


正面にはHDMIポート2個と有線LANポート、USB Type-Aポート2個、USB Type-Cポート、microSDカードスロット、アンテナ挿入口を搭載。


アンテナ挿入口は栓で閉じられています。栓を外すとこんな感じ。


背面にはCAM/DISPケーブルを通すスリットが2個設けられており、その間に電源ボタンが配置されています。


左側面は通気孔と固定ネジ。


右側面にも通気孔と固定ネジがあります。


天面にはファンの通気孔が設けられています。


背面には各種認証マークとゴム足が4つ。


中身も見たいので、側面のネジを取り外します。


ネジを外してケースの天面側を上に引っ張ると簡単に外れます。ケースの上下がファンケーブルでつながっているのでケーブルに負荷がかからないように注意。


ケースを2つに分けるとこんな感じ。


ファンはCOOLCOX製でした。


◆4:公式I/Oボード「Raspberry Pi Compute Module 5 IO Board」
Raspberry Pi Compute Module 5 IO Boardは4個のネジで固定されています。


Raspberry Pi Compute Module 5 IO Boardを観察したいのでネジを取り外します。


ネジを取って上に引っ張れば簡単に外れます。


これがRaspberry Pi Compute Module 5 IO Boardです。


HDMIポート2個、有線LANポート、USB Type-Aポート2個、USB Type-Cポート、microSDカードスロットが並んでいます。


これはRTC用のボタン電池を取り付ける部分。ボタン電池はCR2032を使用可能です。


CAM/DISPコネクターやPi HAT(拡張ボード)用のコネクタもあります。


Raspberry Pi Compute Module 5を取り付ける場所はこんな感じ。


GPIOの電圧モードを1.8Vか3.3Vに切り替える回路もあります。


右端にはM.2コネクタを配置。長さは「Type 2230」「Type 2242」「Type 2260」「Type 2280」に対応しています。


Type 2280にも対応しているので、標準的なサイズのM.2 SSDも取り付けられます。


裏面はこんな感じ。


◆5:公式パッシブクーラー「Raspberry Pi Cooler for Raspberry Pi Compute Module 5」
Raspberry Pi Cooler for Raspberry Pi Compute Module 5のパッケージはこんな感じ。


箱から取り出すと、開発キットの組み立てに使うネジやスペーサーの入った袋が貼り付いていました。


これがRaspberry Pi Cooler for Raspberry Pi Compute Module 5です。


裏面には剥離紙が付いていました。


剥離紙を剥がすとサーマルシートが現れます。サーマルシートの粘着力は弱めなので、クーラー本体から剥がれないように注意。


サーマルシートは3個取り付けられおり、Raspberry Pi Compute Module 5のSoCと無線通信モジュールと電源管理チップを冷やせるようになっていました。


・つづき
開発キットを実際に組み立てる手順は、以下の記事にまとめています。

NUCっぽい小型堅牢PCを作れる「Raspberry Pi Compute Module 5」の開発キット組み立てレビュー - GIGAZINE

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in レビュー,   ハードウェア, Posted by log1o_hf

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