レビュー

宇宙飛行士となってリソースを管理しながら科学実験や施設拡張を行うハイクオリティなボードゲーム「ヒューマニティ計画」プレイレビュー


ヒューマニティ計画(Humanity)は土星の最大の衛星であるタイタンでミッションをこなす宇宙飛行士チームを操作して、限られたリソースで施設(モジュール)を組み立てたり実験を繰り返して研究を進めたりするボードゲームです。ゲームに使用するアイテムの作りがかなり上質で、ゲームの進行に伴うプレイボードのダイナミックな動きが面白いので、アイテムを撮影しまくりながら実際に遊んでみました。

Humanity | Bombyx
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Amazon.co.jp: ホビージャパン ヒューマニティ計画 日本語版 (2-4人用 90分 14才以上向け) ボードゲーム : おもちゃ


ヒューマニティ計画のパッケージ。箱のサイズは縦28.5cm、横28.5cm、高さ10.5cmほど。


箱を開けると、まずは説明書、プレイボードが現れました。


説明書はハードカバー仕様でしっかりした作り。また、説明書に加えて、ボードゲームのコンセプトとなる衛星・タイタンの観測記録や宇宙開発に関する歴史、2073年を舞台とするゲームの背景ストーリーも収録されています。


説明書等の下には、パッケージより一回り小さい箱と、プレイアブルキャラクターを示すカード、200個以上のトークンがありました。


箱の中身は、宇宙飛行士フィギュア、組み立ててメインのプレイボードとなる板、組み立ててトークンなどを収納できる箱。


ヒューマニティ計画は内容物が数多く、それぞれの作りが高クオリティなため、まずはすべてのアイテムをチェックしていきます。それぞれ、横85.6mm、縦53.98mmの交通系ICカードを横に置いて大きさを比較しています。以下は左から、4つの扇形ボードを組み立てた「モジュール」ボード、メインボードに取り付けて使う「実験施設」の円盤、得点表などで用いるサブボードです。


茶色のモジュールボードに実験施設円盤を重ね合わせることで、メインボードが完成するという形。


プレイに使うタイルやトークンは合計で200枚以上あり、最初はすべて厚紙にまとめられているため、厚紙から外していきます。数は多いものの、軽く押すだけで簡単に取り外すことができるほか、形や表記で分類も簡単でした。


横に長い八角形のタイルは、「科学実験タイル」です。タイタンで科学実験を進めることで、勝利条件となるポイントを得られたり追加の特典があったりします。


より細長いタイルは「ミッションタイル」で、プレイ中に達成すると追加のポイントを獲得できるミッションが示されています。ミッションタイルには「A」「B」「C」の3種類があり、Aが最も達成しやすく、Cが比較的難しい達成難度となっている様子。


正方形に近いサイズの八角形は「モジュールタイル」。黄、青、緑、紫の4色あり、これを獲得して手元で広げていくことで勝利点を稼ぐのが基本的な動き。また、モジュールタイルには「1」「2」「3」と記載されたものがありますが、これは「1年目」「2年目」「3年目」という意味で、ヒューマニティ計画は3年間の活動を通してポイントを稼ぐゲームとなっています。


モジュールタイルには裏がピンク、青、黄、緑になっているものもあります。この4色はプレイヤーのカラーで、各プレイヤーに最初に配られるモジュールタイルを示しているというわけ。


プレイヤーはユウコ(ピンク)、ケイラ(青)、アレキサンダー(黄)、ガブリエル(緑)の4人の宇宙飛行士。以下はプレイヤーを示す「シールド」です。


シールドはプレイヤーを示すためだけではなく、左右を折り曲げることで、プレイ中に立てて使うことができます。プレイ中に獲得するポイントの一部は他プレイヤーに公開されないため、シールドで隠すことによって、「今誰が何ポイント持っているか」とわからなくなるという仕組み。


シールドの後ろには、初期のタイル配置方法や、ポイントの獲得方法などがアイコンで示されています。


丸いタイルは「障害物タイル」。4色あることからわかるように、各プレイヤーに障害物として初期に配布されるものです。


そして、ボードに配置したり手元でリソースを開発したりする宇宙飛行士のフィギュア。4色が3体ずつあります。グレー1色の小さいフィギュアですが、宇宙服の構造やシワまで作り込まれています。。


フィギュアの大きさは、長辺85.6mmの交通系ICカードと比較すると以下のような感じ。


「2~4」の数字が書かれた小さいトークンは「作業トークン」。宇宙飛行士のフィギュアと組み合わせ、その宇宙飛行士があと何回作業できるかを示します。


ひし形の茶色いトークンは「勝利ポイントトークン」で、1点が45個、2点が5個、3点が3個あります。


同じくひし形で紫色のトークンは「科学トークン」。勝利ポイントトークンと同じく勝利点になり、主に科学実験のミッションをこなすことでゲットできます。こちらは1点が33個、3点が10個、5点が4個。


以下はプレイの目印に使うマーカーで、左のシャトルマークは先手番のプレイヤーを示すパッチトークン、六角形のプラスチック製トークンは現在の得点を示すマーカー、長方形のトークンは現在の研究ポイントを示すマーカー。


内容物の種類と数は多いですが、プレイに使うものとは別に収納用の箱も入っていたので、これに分類しながら片付けることで、次プレイするときのセッティングが簡単になります。


それでは実際にプレイしてみます。プレイ人数は2~4人で、人数によって特にルールは変わりません。今回は2人でプレイしてみます。


まずは各プレイヤーに、選択したキャラクターに合わせたシールド、モジュールタイル、障害物タイル、作業トークン、特典マーカー2種、宇宙飛行士フィギュア3つを配ります。


宇宙飛行士フィギュアには作業トークンをはめ込めるようになっているため、「2」の面を上にして入れます。


その後、宇宙飛行士フィギュア2つ、モジュールタイル4つ、障害物タイル3つを以下のように並べて「基地」を作ります。ここで重要なのはタイルの向きで、モジュールタイルは手前側に「1」、障害物タイルは「3」と数字がくるように向きをそろえます。モジュールタイルの数値は「リソース」を示しており、この初期値が「1」で、後でリソースを増やしたら「2」や「3」になり、反対に消費したら「0」になります。逆に、障害物タイルは邪魔な要素なので、「3」から減らして0にすることで取り除けるという仕組みになっています。また、基地に配置するとき、宇宙飛行士は手前(プレイヤー側)を向くように置きます。


残った宇宙飛行士フィギュアは、メインボードの脇に置きます。メインボードは赤いアームが付いているのがスタート地点となるので、先手番であるピンクはその正反対、2番手の黄色はその一つ反時計回りに隣へと設置。


次にサブボードの準備です。サブボードにはミッションタイルの「A」「B」「C」から1個ずつ選び、上から配置します。このミッションはゲーム中固定で、プレイヤーが獲得しても補充されません。また、ミッションを達成したときに獲得する「1」の科学トークンもミッションタイルの横に置きます。


次に、メインボードのモジュールを示す位置に、「1」のモジュールタイルを表にして7か所配置。


科学実験の円盤にも、科学実験タイルの「1」から表にして7個配置したら準備完了。


準備完了した様子は以下のような感じ。2人プレイでも1m×1mくらいはボードや手元の基地で使うほか、さらにここから手元の基地はある程度広がっていくため、プレイスペースには十分な広さが必要です。


それではゲームスタート。手番のプレイヤーができるアクションは3種類あり、「基地で活動する」「モジュールを獲得する」「科学実験を行う」のどれか1つを実行します。いずれの場合も、まずは活動する宇宙飛行士を選択します。この時、宇宙飛行士フィギュアはプレイヤー側(手前)を向いている状態でなくてはいけません。


最初のプレイヤーは「基地で活動する」を選択。基地にあるモジュールはそれぞれ「リソース」になっており、時計回りに回すことで「1」から「2」に増やすことができます。


以下の画像の赤枠で示しているものがリソース。「ヒューマニティ計画」には4種類のリソースと3種類の上級リソースがあり、灰色のリソースは「メタン」です。


また、宇宙飛行士フィギュアには「2」という行動ポイントが示されているので、基地での活動は2回行うことができます。リソースをためるのに1回消費したため、もう1回好きなリソースをためることもできますが、今回は「障害物タイル」に使用し、「3」から「2」に減少させました。障害物タイルには「黒色の3」「黒色の2」「黒色の1」「紫色の3」という数字が描かれていて、リソースを消費して3→2→1と順番に減らすことができます。「黒色の1」の状態でリソースを消費すると「紫色の3」になり、研究ポイントを「3」獲得して障害物タイルを取り除けます。


行動ポイントを使い終わった宇宙飛行士フィギュアはくるっと回します。プレイヤーの方を向いている宇宙飛行士フィギュアは行動可能、向こう側を向いていると行動完了を示しているというわけ。


2つ目のアクションは、モジュールの獲得です。まずは行動可能な宇宙飛行士を選択。


その後、メインボード上にある獲得したいモジュールを選択します。


獲得したいモジュールの位置に、宇宙飛行士フィギュアを派遣。


今回獲得したいモジュールは、水色のリソース(氷)を2つ要求していました。


そのため、基地にある水色リソースを1つ消費。消費するときはリソースをためるときとは逆に、反時計回りに回します。すると、水色のリソースが「1」から「0」になりました。


さらに、黄色のリソース(電気)はすべてのリソースの代わりに使うことができるため、黄色リソースを1つ消費して支払いは完了。


獲得したモジュールは、派遣した宇宙飛行士フィギュアがあった場所に置きます。モジュールの配置は重要なため、宇宙飛行士を基地に帰還させるときにどこに置くかというのも重要な戦略です。


アクションの3つ目は、科学実験です。メインボードの科学実験場から、ほしい科学実験タイルを選択。モジュールと同じように、タイルに記載されているリソースを払います。


必要なリソースを消費。


そして、こちらもモジュールの獲得と同じように、宇宙飛行士を科学実験タイルの位置に派遣します。


ただし、科学実験タイルはモジュールのように配置するのではなく、基地からよけて相手も見える位置に置いておきます。科学実験タイルは組み合わせてポイントを得られるため単体では勝利点にはなりませんが、タイルに記載されているアイテムは獲得できます。今回のタイルは「フラスコアイコン2つ」と「ヘルメットアイコン」があります。


フラスコアイコンは研究ポイントです。2ポイント分獲得したので、サブボードにある研究トラックの2番目の位置にマーカーを置きます。


さらに、ヘルメットアイコンは宇宙飛行士を再稼働させる効果があります。基地にある行動済みの宇宙飛行士フィギュアをすべてくるっと回し、行動可能な待機状態に変更。


各プレイヤーは、この「基地で活動」「モジュールを獲得」「科学実験」のいずれかをアクションし、そのアクションが終わったらサブボードのミッションを確認します。今回のミッションは上から「青いモジュールを3つ以上並べる」「特定の実験タイルを3つ以上集める」「縦に4つ以上のモジュールを配置」です。まだ達成できていないので獲得はできません。このミッション確認を終えたら手番が移るという流れ。


手番を交代しながら、すべてのプレイヤーに行動可能な宇宙飛行士がいなくなったら、ラウンドが終了します。ラウンドが終了すると、メインボードの赤いアームがある位置から、時計回りに2個分のモジュールを取り除きます。


そして、残ったモジュールは時計回りに詰めて移動。


そして、モジュールが空の位置までアームをぐるりと回します。


その後、開いている位置にモジュールの「1」の山から表にしながら補充。


先手番を示すパッチトークンを左隣のプレイヤーに渡してラウンド終了の処理は完了です。


基本的にはこの「基地でリソースをためる」「モジュールを獲得して配置」「実験タイルを獲得」を繰り返していく形になります。勝利点を獲得する方法はいくつかあり、最も基本的なものが以下のようにモジュールを正方形に並べること。


モジュールが正方形に並んだ場合は、その間に勝利点トークンを置いて、ただちにポイントを獲得できます。


勝利点トークンを得たら、サブボードの勝利点トラックでもマーカーを進めます。


さらに、以下の場合では、黄色と青の2色で正方形を作ることができました。2色以下で作った場合は「宇宙飛行士のアップデート」ができます。


アップデートとは、宇宙飛行士の行動ポイントを1つ増やすことができるというもの。行動ポイントはリソースをためたり障害物を外したりするのに必要なため、アップデートをすることで、その後が活動しやすくなります。選択する宇宙飛行士は待機中・行動済み問わず、基地にいるものでもメインボードに派遣中のものでもOKです。


また、獲得できるモジュールにはさまざまな種類があります。以下の時計アイコンは、リソースを稼ぐときと同じように行動ポイントを消費することで、「メインボードの宇宙飛行士を反時計回りに動かす」というもの。


以下の矢印で示しているように、ピンクのプレイヤーが時計アイコンに行動ポイントを使った場合、ピンクの宇宙飛行士がすべて反時計回りに1個ずつ動きます。この時、アームより向こう側には行かないため、もう1個の宇宙飛行士は動きません。


メインボードにいる宇宙飛行士を動かすのがなぜ重要かというのは、このラウンドの終了時にわかりました。ラウンド終了時には最初と同じように、モジュールを2つ取り除いて残ったものを詰めて配置し、アームをぐるんと動かします。この時、「アームに追い越された宇宙飛行士」は、メインボードから基地へと帰還させることができます。アームと同じ位置だと帰還できないため、ピンクのプレイヤーは時計モジュールを使って宇宙飛行士を動かすことで、確実に宇宙飛行士を帰還させたというわけです。


帰還させる宇宙飛行士は、任意のモジュールに隣接する形で置きます。モジュールを獲得する際は、派遣する宇宙飛行士がいた位置に配置するため、モジュールを置きたい位置に宇宙飛行士を帰還させるという戦略が重要。


続いてピンクのプレイヤーが獲得したのは、黄色と青の2色が記されたモジュール。これは獲得する際にどちらの色として扱うかを宣言します。今回は「青」と宣言し、モジュールに記された実験ポイント3点分を得ます。これで正方形が作れたので、勝利点マーカー1個をゲットできたほか、2色の正方形なので宇宙飛行士もアップデート。


さらに、青を選択することで「青のモジュールが3つ並ぶ」というミッションを達成できました。ミッションタイルを獲得し、タイルに書かれた3勝利点を得ます。ミッションは獲得されると補充されることはありませんが、すでに獲得されたミッションを「より良い条件」で他のプレイヤーが達成すると、ミッションを奪うことができます。例えば以下のミッションだと、ピンクのプレイヤーが「青のモジュール3つ並ぶ」でタイルを獲得しましたが、その後黄色のプレイヤーが「青のモジュール4つ並べた」場合、ミッション確認の段階でタイルを奪います。すると、ピンクのプレイヤーはミッションで得ていた3点を失い、黄色のプレイヤーが新たに3点を獲得。


ミッションタイルをサブボードから取る際には、ミッションの脇にある科学トークンも合わせて獲得。科学トークンは勝利点トークンと同じように勝利点になりますが、今何ポイント持っているかを勝利点トラックに表示しないため、「勝利点では負けているけど、科学トークンを集めている分で逆転できる」というような戦い方もできます。なお、ミッションタイルはゲーム終了まで奪い合いますが、科学トークンは「A、B、C」それぞれ最初にミッションを達成した人の早い者勝ち。


同じようにラウンドを繰り返していたら、「1」のモジュールがなくなりました。メインボードにまだ空きがあるのにモジュールを追加できなくなったら、「1年目」終了の措置に移ります。


年次終了のタイミングで行うのは、まず研究トラックの精算。障害物の排除や科学実験、モジュールのボーナスなどで得た研究ポイントは、研究トラックに書かれた数字に達成していたらその分だけ科学トークンに変わります。さらに、「自分よりポイントが少ないプレイヤーの数」だけ追加で科学トークンをゲットできます。なお、2人プレイの場合はポイントが多い方のプレイヤーが追加で2ポイント、少ない方は0ポイントという違いがあります。


ピンクのプレイヤーは研究トラックで「1」、かつ相手より多く実験ポイントを得ていたため、合計「3」の科学トークンを獲得しました。一方で、黄色のプレイヤーはトラックの「1」に達しておらず、相手よりポイントが少なかったため、ここの精算で得られた科学トークンは「0」。


メインボードの科学実験タイルは、年終了時にまとめて取り外します。


その後、「2」の山から新たな科学実験タイルを配置。


一方で、モジュールは残っているものを取り除かず残しておき、空いたスペースに「2」の山から埋めていきます。


メインボードにいた宇宙飛行士はすべて基地へと帰還させます。この時も、モジュールを配置したい位置を考えて帰還させる戦略が大事。


ゲームを進めていると、その他さまざまなモジュールが登場します。以下の赤枠で示しているのは「上級リソース」で、茶色の「昆虫リソース」の上級版は「合成タンパク」。グレーの「メタンリソース」の上級版は「エアカーボン」。さらに青い「氷リソース」の上級版は「酸素」となっています。科学実験タイルには上級リソースを要求するものが多いですが、上級リソースは通常リソース3つ分で代替する必要があるため、モジュールで上級リソースを獲得しておくと科学実験によるポイントを稼ぎやすくなります。ただし、上級リソースを逆に通常リソース3つ分として使うことはできません。


また、以下の「可変モジュール」は、2種類のモジュールを一度にためることができます。消費する際にどちらかのリソースとして選択できるため、「リソースをためるターンにしたいけど、どのリソースをためるべきかまだわからない」というようなタイミングなどに非常に便利。


紫色のモジュールはリソース等と関係なく、実験ポイントをたっぷり稼ぐことができるモジュールです。以下の場合は、モジュールを獲得するだけでただちに「2」実験ポイントをもらえるのに加えて、基地に配置する際に「青いモジュールと隣接しているたびに追加で『3』実験ポイント」を得ることができます。


緑色のモジュールは「温室モジュール」で、通常とは別にボーナスポイントを狙うことができるモジュールです。


温室モジュールは1つ配置すると即座に勝利点1点。温室には「円形」「四角」「八角」の3種類あり、同じ種類のものを並べることはできません。異なる温室を2つ並べることができたら、2つ目の温室には2勝利点。3つ目には3勝利点を即座に獲得することができます。なお、温室は4つ以上つなげることはできません。


温室と同じように、科学実験タイルも組み合わせることでポイントになります。科学実験タイルには「左」「中央」「右」という3種類があり、1つを獲得してもポイントを得られませんが、2種類目の科学実験タイルを得た段階で1勝利点を獲得。3種類目のタイルは2勝利点になるため、「左」「中央」「右」をそろえたら3勝利点になるというわけ。


モジュールの獲得や配置、科学実験の実行でリソースやポイントを重ねるアクションを繰り返して、「2」のモジュールタイルがなくなったら再び年終了の処理に移ります。「3」のモジュールタイルもなくなってメインボードを埋めることができなかったら、ゲームは終了します。


ゲーム終了時にも研究トラックの精算を終えた後、最終的な点数計算を行います。点数はサブボードの得点トラックと、非公開にしていた手元の科学トークンによるポイント。さらに、基地に残っているリソースの合計数が1つにつき1ポイントを得ます。


ヒューマニティ計画を実際に遊んでみた感想としては、扱うアイテムが多くモジュールや科学実験の種類もさまざまのため、ルールを理解したり初期の配置をしたりするのに苦労しました。しかし、プレイ自体はアクションでやることが単純で、視覚的にも「フィギュアを回して行動完了」「モジュールを回してリソース増減」などわかりやすいため、実際にプレイしてみるとかなり遊びやすい印象でした。加えて、ちまちまとしたリソースマネジメントが必要で、勝利点を得る方法が多岐にわたるため、やればやるほどさまざまな戦略を試したくなるタイプのゲームです。

また、とにかく内容物のクオリティが高く、モジュールを基地で組み合わせて広げていく点や、宇宙飛行士フィギュアを動かす立体的な楽しさはかなり高いと感じました。何より、ラウンド終了時にメインボードがぐるんと動く様は、視覚的にわかりやすくかつ面白く、ハイクオリティなボードゲームならではの高品質な体験が味わえました。

初期の準備は大変に感じましたが、最初にプレイヤーへ配るアイテムをまとめて収納できる箱なども収録されていたため、2回目からはかなりスムーズにできそうです。


ヒューマニティ計画の日本語版はホビージャパンが販売しており、Amazonの価格は税込9673円。

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in レビュー,   ゲーム, Posted by log1e_dh

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