macOS Sonoma 14.4にアップデートするとプリンターやモニターのUSBハブが使えなくなるとの報告

現地時間の2024年3月7日にリリースされた「macOS Sonoma 14.4」にアップデートしたMacユーザーから、プリンターやモニターのUSBハブが使えなくなったしまったという報告が相次いで投稿されています。

macOS Sonoma 14.4 is breaking printers
https://appleinsider.com/articles/24/03/14/the-macos-sonoma-144-update-is-breaking-printers-for-some-users

macOS Sonoma 14.4 update breaking USB monitor hubs
https://appleinsider.com/articles/24/03/12/latest-macos-sonoma-update-is-breaking-some-usb-hubs-in-monitors

macOS Sonoma 14.4にアップデートしたところ、Macでモニター用のUSBハブが動作しなくなったと報告したのは、RedditユーザーのImpressive-Lawyer957さん。同氏はM2 Pro搭載のMacBook Proを、Thunderbolt 3ケーブルを介して外部モニター(Gigabyte M34WQ)に接続しており、他にもマウスやキーボードを有線接続するためにモニターのUSBハブを利用していたそうです。しかし、macOS Sonoma 14.4にアップデートしたところ、キーボードとマウスが検出されなくなってしまった模様。加えて、アップデート前は100％まで充電されていたMacBook Proが、モニターに接続している間は徐々にバッテリー残量が減っていることにもきづいたそうです。

Usb hub on monitor no longer working on Macbook after updating to Sonoma 14.4
byu/Nobodys10 inMacOS

同じようにモニターのUSBハブがmacOS Sonoma 14.4にアップデートした途端に機能しなくなったと報告しているユーザーが複数現れています。X(旧Twitter)やReddit、Apple関連メディアAppleinsiderの読者からも同様の報告が上がっています。

XユーザーのRhys Morganさんは「macOS 14.4でディスプレイ KVMが完全に使えなくなったのが嬉しいです。モニターに接続されているUSBデバイスを認識しないようです(モニターがUSBハブでもあります)」と投稿し、同様の問題を報告しました。

すべてのユーザーに対して有効と思われる対応策は記事作成時点では報告されていませんが、モニターの電源を完全に切ってから再起動したり、システム設定で「アクセサリの接続を許可する」を手動で有効化することで、再びモニターのUSBハブが機能するようになったと報告している人もいます。

この他、macOS Sonoma 14.4にアップデートするとプリンターのドライバーが削除あるいは破損してしまい、プリンターが使えなくなってしまうという事例も報告されています。この問題はReddit上やApple公式のサポートフォーラム上で報告されており、「選択したデバイスの不正なファイル記述子を追加しようとしたときにエラーが発生しました」というエラーメッセージが表示されるそうです。

Reddit上では、PostScriptプリンターの仕様が記述されているファイルであるPPD(PostScript Printer Description)が格納されているフォルダを確認するとPPDファイルが確かに存在するのに、印刷しようとするとPPDがないため印刷ができないというエラーを吐くと報告されています。

New Mac OS 14.4 update - broke printing, no drivers listed
byu/Fhaxy inMacOS

これらの報告に対して、「macOSの印刷システムであるCUPSが削除されてしまったため」との指摘もありました。

なお、この問題はMicrosoft Defenderが原因であるという声も上がっており、一部のユーザーはローカルまたはJAMF構成プロファイルを使用して、プライバシーとセキュリティ設定で「com.microsoft.dlp.daemon」へのフルディスクアクセスを許可すると問題が解決したと報告しています。