OpenAI支援のロボット企業「1X」のアンドロイドが洗練された動作でタスクをこなすムービー、ちょっと不気味ながら未来を感じさせまくる光景
2023年にOpenAIが主導するファンドから2350万ドル(約35億3000万円)の資金を調達したノルウェーの人型ロボットメーカー・1Xにより、人間のようなボディに車輪の足を付けたアンドロイド「EVE」数十台が、自律して物を持ち運んだりドアを開けて移動したりする様子を収めた動画が公開されました。
All Neural Networks. All Autonomous. All 1X speed | 1X Studio - YouTube
All Neural Networks, All Autonomous, All 1X speed
https://www.1x.tech/discover/all-neural-networks-all-autonomous-all-1x-speed
Watch this eerily silent vision of the future — where offices are filled with weird, AI-powered robots | Live Science
https://www.livescience.com/technology/robotics/watch-this-eerily-silent-vision-of-the-future-where-offices-are-filled-with-weird-ai-trained-robots
LEDランプで作られた顔を持つこの人型ロボットが「EVE」です。1Xの公式サイトによると、EVEの身長は1.86メートル、体重は86kgだとのこと。
2本指のロボットアームで棚から物を取り出し、ケースに移動させるEVE。動画中に登場するEVEは人間の遠隔操作を一切受けておらず、すべて視覚ベースのニューラルネットワークにより制御されているとのこと。
物を持ち上げて箱に入れるような動作を繰り返すEVEもいます。なお、このムービーはCGによる合成やカット、早送りといった編集をしておらず、完全に等倍だと1Xは強調しています。
移動は一対の車輪とそれを補助するキャスターで行います。自分で充電ステーションに移動したEVEは、充電ケーブルをつかんで自分に接続しました。
ドアを開ける動作も可能です。
ドアの向こうの少し暗い部屋では、EVEが床に散らばったおもちゃを片付けていました。
1Xは、30台のEVEから収集したデータを使って機械学習モデルをトレーニングして「ベースモデル」を開発し、モデルを調節してEVEがタスクを実行できるようにしました。
特筆すべきは、新しいタスクを身につけるトレーニングの速度です。1Xは「わずか数分のデータ収集とデスクトップGPUのトレーニングで新しいスキルを実装することが可能」としており、一般的なAIの学習には膨大な計算力が必要なため「この1Xの主張は重要です」と、IT系ニュースサイトのLive Scienceは指摘しました。
1Xは2024年1月に1億ドル(約150億円)の資金を調達し、車輪ではなく2本の足で歩いて家事を行う第2世代アンドロイド「NEO」を市場に投入するとしています。
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