フランス首相が大臣らにWhatsApp・Signal・Telegramを削除しフランス製のOlvidやTchapを使うよう要請

フランスのエリザベット・ボルヌ首相が大臣や国務長官、閣僚に対し、遅くとも2023年12月8日までにメッセージングアプリの「WhatsApp」「Signal」「Telegram」をアンインストールし、代わりに「Olvid」や「Tchap」を使うよう、正式に要請したことがわかりました。

Les ministres français invités à désinstaller WhatsApp, Signal et Telegram
https://www.lepoint.fr/high-tech-internet/les-ministres-francais-invites-a-desinstaller-whatsapp-signal-et-telegram-29-11-2023-2545099_47.php

France bans ministers from WhatsApp, Signal; demands French alternatives – POLITICO
https://www.politico.eu/article/france-requires-ministers-to-swap-whatsapp-signal-for-french-alternatives/

French government recommends against using foreign chat apps
https://www.bleepingcomputer.com/news/security/french-government-recommends-against-using-foreign-chat-apps/

ボルヌ首相はWhatsApp、Signal、Telegramの使用中止を求める理由として、「セキュリティ上の脆弱性がないわけではなく、アプリを通じた会話ややりとりした情報のセキュリティが保証されない」点を挙げています。

代わりに推奨されているのは、サイバーセキュリティ機関ANSSIの認定を受けたフランス製メッセージングアプリ「Olvid」です。また、2020年にフランスの公務員向けに開発された「Tchap」でもOKとなっています。

Olvidは、分散型ディレクトリとエンドツーメッセージングによりユーザーのデータ保護を保証するインスタントメッセージングアプリで、他のアプリと同等の機能を維持しながら、メッセージが暗号化されるとのこと。デジタル担当大臣のジャン＝ノエル・バロー氏は、2022年7月からOlvidを使っているとのことで、2023年12月から政府全体で使用することを認めています。