「金箔が真空チャンバー内で粉々になる瞬間」を超スローモーションで見るとどうなっているのか?
「薄い金箔(きんぱく)を真空チャンバー内に入れ、圧力を戻した瞬間に粉々になる様子」をとらえた映像を、ハイスピードカメラでさまざまなスローモーション映像を撮影するYouTubeチャンネルのThe Slow Mo Guysが公開しています。
Exploding Gold in a Vacuum at 80,000FPS - The Slow Mo Guys - YouTube
左がThe Slow Mo Guysのギャブ氏で、右がダン氏。
今回は新たに手に入れた真空チャンバーを使用し、スローモーション映像を撮影するとのこと。
今回はダン氏が手に持っている薄い金箔を使います。なお、今ダン氏が持っているのはフェイクゴールドですが、本物の金箔も用意しているそうです。
真空チャンバーは気体を外に排出することで内部を真空にできる容器であり、圧力を戻すと一気に内部へ空気が流れ込みます。薄い金箔を真空チャンバー内に入れておけば、一気に空気が流れ込んで圧力が戻った時の様子が視覚的によくわかるというわけです。
2本のポール間に渡した棒に、まるで洗濯したシーツのように引っかけられた金箔。まずはフェイクゴールドでのテストを行います。
真空チャンバー内にフェイクゴールドの金箔をセット。
徐々に内部の空気を抜いて真空状態にします。
真空状態になったのを確認し、圧力を戻すダン氏。
すると、中のフェイクゴールドの金箔がまるでミキサーにでもかけられたように、真空チャンバー内でバラバラになりました。
真空状態のチャンバー内に置かれたフェイクゴールドの金箔を近くから見るとこんな感じ。
空気が流れ込んでくると金箔は一気にちりぢりになります。
その後、下から上に吹き上がるように金箔が飛び散りました。チャンバー上部から入ってきた空気が床に届き、そこから上部に戻っていく様子が目に見えるようです。
今度は本物の金箔でテストしてみることに。さすがにダン氏も緊張した面持ちです。
そーっと真空チャンバー内に金箔をセットします。
どうやら本物の金箔はフェイクゴールドよりもさらに空気の流れに敏感なようで、真空状態にする最中もぶるぶると震えています。
空気を戻すとこんな感じ。まるで爆発したかのような勢いで金粉がまき散らされました。
今度はより高性能なカメラで撮影してみます。
ダン氏が真空チャンバーの圧力を戻すと、やはり金箔は跡形もなくちりぢりになりました。
5万fps(1秒あたり5万コマ)の高性能カメラで撮影した動画がこれ。
内部に入り込んできた空気の流れが、まるで波のように金箔を伝っているのがわかります。
空気が入ってくる穴が上部にあるためか、中央部からビリビリに破けていく金箔。
一瞬で金箔が粉々になってしまいました。
もはや金粉となった断片がチャンバー内に巻き上がります。
続いて、本物の金箔をチャンバーの底面に置いて再度トライしてみます。
スローモーション映像を見ると、まず金箔の端から徐々にめくれ上がっていることが判明。
徐々に内側に向けて金箔が崩壊していきます。
最終的にすべてが粉々になりました。
今度は「フェイクゴールドの金箔」の上に「本物の金箔」を重ねて置いてみることに。
すると、フェイクゴールドの金箔は壊れなかったのに対し、本物の金箔のみが粉々になりました。
本物の金箔はやはり周囲からめくれ上がっています。
本物の金粉は、空気の力で金粉となって華々しく吹き飛びました。
なお、実験後の真空チャンバーのフタを開けてみると、内側にびっしり金粉がこびりついていました。
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