メモ

創作に役立つ「19世紀の女医のアドバイス」とは?


創作にはある程度のエネルギーと同時にリラックスすることも大事になるため、創作に向かう姿勢は肉体的にも精神的にも難しいことがあります。歴史学と医学の学位を持つ作家のリトゥ・ムケルジ氏は、作家になるにあたって役立った「19世紀の女性医師の教訓」について語っています。

How the Lessons of “Lady Doctors” of the 19th Century Helped Write a Contemporary Novel ‹ Literary Hub
https://lithub.com/how-the-lessons-of-lady-doctors-of-the-19th-century-helped-write-a-contemporary-novel/


ムケルジ氏はコロンビア大学で歴史学の学士号を取得し、フィラデルフィアのトーマス・ジェファーソン大学シドニー・キンメル医科大学で医学の学位を取得しています。その後15年間内科医として働く中で、長年夢見ていたミステリー小説の執筆を始めましたが、ライターとしての経歴も資格もないムケルジ氏は、なかなか書き始めることができなかったそうです。

そのような悩みを抱えていたムケルジ氏は、医学の研究をしていた際に、19世紀の女性医師であるアン・プレストン博士の言葉に出会いました。プレストン博士は後に大学の学部長となって女性の医学教育を積極的に提唱するなどめざましい活躍を見せますが、1860年ごろには個人の意思と職業の問題とが摩擦を起こしていたそうです。また、1861年から1865年ごろのアメリカは南北戦争の最中で、医学部は資金が限られていたり入学者数が不足していたりといった事情もあり、大学が年単位で閉鎖されることもありました。


そんな時、プレストン博士は当時の日記で「繁栄をもたらすであろう知恵を学ぶのが遅れていることは、祖国に対して悲しみを感じる点です。私がこれほど多くの時間と力を注いできたこの医学機関の展望を悲しく思っています」と語っています。そして同時に、「今、自分を励ます言葉としては、『自分のベストを尽くせ』ということです。仕事が始まる場所で仕事をする。褒めたたえられるとしても非難されるとしても、自らの最も壮大なインスピレーション、最も崇高なアイデアを語り、書くべきです」とつづっています。

ムケルジ氏はプレストン博士の言葉を「古風で、宗教的な響きを持った重みのあるもの」と表現しつつ、「プレストン博士の言葉は勇気を引き出し、不確実な未来に直面しても前進し続けること、自分がコントロールできることに集中することへの呼びかけであると、感銘を受けました」と語っています。特に、「仕事が始まる場所で仕事をする(work where the work opens)」というフレーズには強い影響を受けたムケルジ氏は、「小説を書き始めるのに理想的な時期などありえない」と考え、すぐに仕事と育児の合間を見つけて執筆を始めました。


当時の厳しい状況にいた女性医師の教訓から、「状況に制限されずに大胆に行動し、挑戦して失敗し、その結果から自分を解放するという意欲を受け取りました」とムケルジ氏は語っています。次第に、執筆は創造的な思考を解放できる場所になり、窮屈ではなく、広々とした空間のように感じられるようになったそうです。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
古い女性誌の「相談と回答」のコーナーが「アイデアの宝庫」と作家が語る理由とは? - GIGAZINE

物語に質感と深みを与える「サブプロット」と「プロットフィラメント」とは? - GIGAZINE

事実をもとにしたフィクションを書く時のテクニックとは? - GIGAZINE

ただ漫然と読むだけでは効果ナシ、自己啓発書やブログを読む時の心構え - GIGAZINE

「ホラーを書くならシェイクスピアに学べ」というアドバイス - GIGAZINE

in メモ, Posted by log1e_dh

You can read the machine translated English article here.