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「Intelは大きな脅威ではない」と台湾の半導体メーカーTSMCの創設者が発言、2nmプロセスの開発が順調に進んでいることも明かす


台湾に本拠を置く世界最大級の半導体メーカー「TSMC」の創設者であるモリス・チャン氏が、TSMCを取り巻く地政学的な変化と半導体産業における競争の激化により、TSMCが困難に直面していることを明かしました。一方で同じく半導体を製造するIntelについて、「TSMCに対する主要な脅威とは見なしていません」と主張しています。

Morris Chang Asserts Intel Foundry Will Remain in TSMC's Shadow | Tom's Hardware
https://www.tomshardware.com/news/morris-chang-asserts-intel-will-remain-in-tsmcs-shadow


示警地緣政治趨勢影響 張忠謀:台積電面臨嚴峻挑戰 | 產業熱點 | 產業 | 經濟日報
https://money.udn.com/money/story/5612/7505795

TSMC: Importance of Open Innovation Platform Is Growing, Collaboration Needed for Next-Gen Chips
https://www.anandtech.com/show/21086/importance-of-tsmcs-oip-is-growing-collaboration-needed-for-nextgen-chips

TSMC: Ecosystem for 2nm Chip Development Is Nearing Completion
https://www.anandtech.com/show/21091/tsmc-ecosystem-for-2nm-chip-development-is-nearing-completion

TSMCの創設社であるチャン氏は2023年10月14日に行われたイベントで、会社の将来的な課題と戦略的位置付けに関する見解を示しました。チャン氏は、TSMCが運用効率の向上と研究開発に多額の資金を投入していることを明かし、競合他社であるIntelに対して「Intelはアメリカ政府から多額の支援を受けているにもかかわらず、技術的なリーダーシップや半導体製品の質、適切な価格設定などの面で遅れているため、これらの課題を解消しない限りTSMCに実質的な脅威をもたらすことはありません」「たとえIntelが課題を克服し、成功をおさめたとしても、TSMCがトップシェアであることには変わりありません」と述べました。


一方で、チャン氏は「台湾に拠点を置くTSMCにとって地政学的な緊張は避けられず、競争環境に悪影響を及ぼす可能性があります。一方で、他の競合他社は地政学的にTSMCよりも競争上の優位性があるため、TSMCの半導体事業は今後これまで以上に多くの課題に直面する可能性があります」と指摘しています。

それでもTSMCは、最先端技術である2nmロジック半導体を2025年後半から量産する予定で、その開発が順調に進んでいることを明かしています。2023年10月に行われたOpen Innovation Platform forumの中で、TSMCの設計インフラストラクチャの管理責任者であるダン・コッチパチャリン氏はTSMCの2nmロジック半導体「N2」「N2P」および「N2X」について「2021年からさまざまなパートナー企業と連携して開発を行っています」と報告しています。


コッチパチャリン氏によると、2nmロジック半導体にはナノシート技術を使用して製造されたトランジスタが搭載される予定で、従来のトランジスタであるFinFETとは異なる動作を示すとのこと。そのため、TSMCとともに2nmロジック半導体の製造に携わるパートナー企業は、2nmロジック半導体製品をゼロから開発する必要がありました。そこでTSMCは、AlphawaveやCadence、Credo、eMemory、GUC、Synopsysと連携して2021年頃から製品の開発を行う環境作りを行ってきました。しかし、2nmロジック半導体の不揮発性メモリやインターフェイスIP、チップレットIPなどの分野は依然として製造段階に至っておらず、一部のチップ設計におけるボトルネックになっているとのこと。

コッチパチャリン氏はイベントの中で、2nmロジック半導体をはじめとする次世代半導体技術や、高度なパッケージング技術を開発するにあたって、さまざまな企業が協力関係を結ぶ「Open Innovation Platform(OIP)」と呼ばれるプログラムが非常に重要になることを主張しました。OIPには、2023年時点でのべ117もの企業が参加しています。


コッチパチャリン氏によると、OIPに参加することで、TSMCが新たな半導体製造技術の開発を開始してから、わずか数カ月後には製品の開発に参加できるようになり、最終的に市場投入までの時間が約15カ月短縮可能とのこと。コッチパチャリン氏は「半導体製造技術の高度化に伴って、ノードやチップの開発期間が長くなりつつある現代では、TSMCやOIPに参加した企業間でグローバルなコラボレーションを行うことが重要になっています」と述べています。また、OIPの利点として、市場投入までの時間が短縮されることや品質が向上するだけでなく、プログラムに参加した企業にかかる「チップの開発や製造、テスト、パッケージング」などの負担が軽減されることが主張されています。

TSMCがリーダー的役割を担って行われる半導体製造技術の開発では、6つのアライアンスに分けられた後、その企業が得意とする作業がTSMCから割り当てられ、個別に開発作業を行うことが可能です。さらにTSMCは2022年から「3DFabric Alliance」と呼ばれる高度なアライアンスを組織しており、関連企業への開発環境の提供や設計プロセスの合理化に取り組んでいます。

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in ハードウェア, Posted by log1r_ut

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