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X(旧Twitter)が広告ポストをプロモーションタグなしで表示していることが明らかに


かつてはTwitterとして親しまれていたXですが、ユーザーのタイムライン上に通常のポスト(ツイート)と合わせて広告ポストを表示しています。この広告ポストには広告であることがわかるように「プロモーション(海外版ではAd)」と書かれたタグが付いているのですが、Xはこのタグなしでも広告ポストを配信していることが明らかになりました。

X, formerly Twitter, caught running unlabeled ads in users’ Following feeds | TechCrunch
https://techcrunch.com/2023/09/08/x-formerly-twitter-caught-running-unlabeled-ads-in-users-following-feeds/


Twitter aka X changes ad labels, makes promoted tweets less obvious | Mashable
https://mashable.com/article/twitter-x-promoted-tweets-new-ad-label-format

Xでは広告ポストの左下に「プロモーション」と書かれたタグが表示されます。


表示言語が英語の場合、2023年7月まではポストの左下に「Promoted」というタグが表示されていました。


しかし、このタグは2023年7月26日頃に消え、代わりにポストの右上に「Ad」というタグが表示されるようになりました。


海外メディアのTechCrunchによると、MacでChromeを使ってXのタイムラインをスクロールすると、さまざまなポストと共に「Ad」というタグの付いていない広告ポストと、「Ad」タグが正しく付いている広告ポストの両方が表示されるそうです。「Ad」タグの付いたポストが多数存在するため、「Ad」タグなしの広告ポストを見つけるのは非常に難しくなっていると、TechCrunchは指摘しています。

「Ad」タグが付いていない広告ポストが存在する理由が、「Xの広告プラットフォームの不具合」なのか「Xが消費者をだますために意図的に行った変更」なのかは記事作成時点では不明です。

Xではポストの右上にある三点リーダーからアカウントのフォロー・リストに追加/削除・ミュート・ブロックなどの機能を使うことができます。


広告ポストの場合、この一番上に「この広告に興味がない」および「この広告が表示されている理由」と表示されます。


「Ad」タグが付いていない広告ポストで三点リーダーをクリックすると、メニューの最上段に「この広告に興味がない」と表示され、タグはないものの広告ポストであることがわかるというわけです。

以下のポストは右上にある三点リーダーの横に「Ad」のタグがありません。


しかし、三点リーダーをクリックしてメニューを開くと「Not interested in this ad(この広告に興味がない)」および「Why this ad?(この広告が表示されている理由)」と表示されているのがわかるはず。


別の「Ad」タグなしポスト。


これも広告ポストでした。


さらに別のポスト。


これにも「この広告に興味がない」の選択肢が出現します。


TechCrunchに情報提供した人物はNFLのチームによる広告ポストから「Ad」タグが消えていると指摘したそうですが、TechCrunchが独自に調査したところ、他の企業による広告ポストからも「Ad」タグが消えていることが確認できたそうです。TechCrunchは「これはXが7月に広告タグの仕様を変更したことを受けて発生したものである可能性がある」と指摘しています。

消費者団体センター・フォー・デジタル・デモクラシーのエグゼクティブディレクターであるジェフリー・チェスター氏は、「連邦取引委員会(FTC)はXによるステルス広告の使用について調査を開始すべきです。特に、Xが欺瞞(ぎまん)的なビジネス戦術に関与していないかどうかを調査すべきです」と言及。さらに、「罰金やその他の制裁を課すことに加えて、Xおよび広告パートナー企業がユーザーから収集したデータを取り返すために要求すべきです」とも述べています。


さらに、「イーロン・マスクは、彼がTwitterを現在のXに変えたことで、Xでは効果的な広告サポートを受けることが決してできなくなっていることを知らないのでしょうか?広告を通常のコンテンツに偽装しようという試みは、経済的に絶望の匂いが漂うものであり、広告主にとってXが『ブランドにとって安全なサイト』であることを伝えるための最善の方法ではないことを理解すべきです」と述べ、マスク氏を批判しています。

電子フロンティア財団(EFF)の上級弁護士であるアダム・シュワルツ氏は、「ユーザーによるソーシャルメディアエクスペリエンスのコントロールには、ユーザーが求めていない広告を、ユーザーが求めているコンテンツと区別して明確にラベル付けすることが含まれなければいけません」「プラットフォームが広告のラベル付けに失敗している場合、この問題を修正する必要があります」と述べました。

また、複数のXユーザーからも広告ポストに「Ad」タグが付いていないことが指摘されています。




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in モバイル,   ソフトウェア,   ネットサービス, Posted by logu_ii

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