Xは元Twitter社員との仲裁手数料だけで5億円超えの支払い義務が生じている
イーロン・マスク氏はTwitter(現X)を2022年に買収した際に大規模な人員削減を実施しました。人員削減によって退職を余儀なくされた元社員らはXと仲裁裁定を進めており、Xが支払う仲裁手数料が352万ドル(約5億1300万円)に達していることが明らかになりました。
X (Twitter) faces 2,200 arbitration cases, filing fees over $3 million
https://www.cnbc.com/2023/08/28/x-twitter-faces-2200-arbitration-cases-filing-fees-over-3-million.html
マスク氏はTwitter買収直後に大規模な人員削減を実施し、日本を含む世界中で半数以上の社員を解雇しました。解雇された社員の中には「解雇通知は届かず、突然システムにアクセスできなくなった」と訴える人もいるなど、あまりに突然の解雇に驚きや非難の声が寄せられていました。
イーロン・マスクによるTwitter従業員のレイオフで日本・インド・アイルランドなどで大量の従業員が解雇される - GIGAZINE
マスク氏による大量解雇の後、元社員らが「退職金が支払われていない」としてXに対する訴訟を提起したり仲裁を求めたりする動きがみられるようになりました。2023年8月28日(月)にデラウェア州の裁判所に提出された書類からは、元社員のクリス・ウッドフィールド氏が中心となって2200人もの元社員がイーロン・マスク氏やXを相手取って仲裁裁定を進めていることが明らかになっています。
Xと元社員の仲裁人は訴訟関連サービスを展開するJAMSが担当しており、JAMSは2200人のケースそれぞれに仲裁手数料の支払いを求めています。JAMSの仲裁手数料案内ページを確認すると「2者間の仲裁手数料は2000ドル(約29万2000円)」「従業員が支払う手数料は400ドル(約5万8000円)」と記されていることから、Xは1人あたり1600ドル(約23万4000円)、合計352万ドル(約5億1300万円)の手数料を支払う必要があることが分かります。
なお、マスク氏による大量解雇を巡っては、仲裁ではなく訴訟に踏み切る従業員も数多く存在し、2023年7月には5億ドル(約730億円)の損害賠償を求める集団訴訟が提起されています。
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