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相次ぐ交通事故やトラブルを受けて交通当局が完全自動運転によるロボタクシーの運行台数を半分に削減するように要求


ゼネラルモーターズ(GM)の子会社で自動運転企業であるCruiseが、カリフォルニア州サンフランシスコで運行している自動運転車によるロボタクシーの台数を50%削減するよう、カリフォルニア州陸運局から要請を受けたことが報じられています。陸運局は台数削減を要請した理由として、ロボタクシーによる交通事故が頻発していることをあげています。

Cruise told by regulators to ‘immediately’ reduce robotaxi fleet 50% following crash | TechCrunch
https://techcrunch.com/2023/08/18/cruise-told-by-regulators-to-immediately-reduce-robotaxi-fleet-50-following-crash/


An update on recent collision | Cruise
https://getcruise.com/news/blog/2023/further-update-on-emergency-vehicle-collision/


Cruiseは起業家のカイル・フォークト氏が自動運転車を実現するために2013年に設立した企業で、2022年6月からサンフランシスコで完全自動運転車による無料のタクシーサービスを提供しています。

運転不要の完全自動運転車を「Cruise」がサンフランシスコで正式運用開始 - GIGAZINE


しかし、Cruiseの自動運転車は走行中に突然失速して大渋滞を引き起こしたり、緊急車両と衝突したりといった事故を起こしており、問題視されています。以下は割り込むように車線に入ってきて突然交差点を左折したあげく、急ブレーキをかけて交差点内で停車するロボタクシーの映像。


2023年1月には、火災現場に侵入して消火活動の邪魔をしてしまったことも報じられました。

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by waltarrrrr

さらに2023年8月17日には、Cruiseのロボタクシーと出動中の消防車が交差点で衝突する事故が発生し、乗客が負傷しました。Cruiseは「Cruiseのロボタクシーは青信号で交差点を進んでいましたが、緊急車両が赤信号で交差点で対向車線に進入していたため、今回の事件が起こったとのこと。


ロボタクシーは、緊急車両のサイレンを検出するとブレーキを操作して速度を下げる機能があり、今回もその機能が動作しましたが、最終的に衝突を回避することはできませんでした」と、経緯を説明しています。


こうした事態を受けて、カリフォルニア州陸運局は「私たちにとっての最優先事項は、一般の人々の安全です。調査を受けて不当な行為があると判断された場合は公共の安全に対するリスクと見なし、ロボタクシーの配備許可を一時停止あるいは取り消す可能性があります」と述べ、Cruiseに対して調査が完了するまでロボタクシーの運行車両を50%削減し、日中の運行台数は50台以下、夜間は150台以下という制限を設けるよう要請しました。

Cruiseは、IT系ニュースサイトのTechCrunchに対してメールで「アメリカの道路では毎日100人以上が命を落としており、数え切れないほどの人が重傷を負っています。Cruiseが交通安全にポジティブな影響を与えるのは明らかだと私たちは信じており、カリフォルニア州陸運局と協力して改善を図り、安全性と効率性を強化するために必要なデータを提供することを楽しみにしています」と述べました。

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in 乗り物,   動画, Posted by log1i_yk

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