AIの住民が勝手に会話して交流する2D RPGっぽい箱庭シミュレーター「AI Town」
生成AIの進歩によって、人間が一から文章を書いたり絵を描いたりしなくても、文章や画像を簡単に自動生成することができるようになりました。「AI Town」はAIによってさまざまな性格を持った住民が勝手に動いて自動で会話したりコミュニケーションを取ったりする2D RPGっぽい見た目の箱庭シミュレーターで、オープンソースで開発されています。
AI Town
https://www.convex.dev/ai-town
GitHub - a16z-infra/ai-town: A deployable starter kit for building and customizing your own version of AI town - a virtual town where AI characters live, chat and socialize.
https://github.com/a16z-infra/ai-town
AI Townはデモサイトが公開されており、アクセスするとこんな感じ。住民たちは自動で動き回り、勝手に他の住民たちと会話をしています。試しに目に付いた住民をクリック。
すると、右側に住人の名前と性格が表示されます。今回クリックした住人の名前はKira(キラ)で、その性格は「キラはみんなに幸せだと思われたがっています。しかし、心の底ではひどく落ち込んでいます。旅行や食べ物、ヨガの話をすることで悲しみを隠していますが、悲しみを抑えきれずに泣き出してしまうこともよくあります。精神が崩壊しそうになることもしばしば」とのこと。
さらに右側を下にスクロールすると、「やあ、キラ!何だかわかる? 遠い惑星への信じられないような宇宙の旅から帰ってきたばかりなんだ!そこで私が何を発見したか、きっと信じられないでしょうね!」「わあ!それはすごい!教えてください、すごく興味があります」など、他の住民と交わした会話のログを見ることができました。
マップはドラッグすることで表示部分を動かすことができ、さまざまな住民の心の中や会話内容を、まるで神になったような気持ちでのぞくことができます。
AI Townは「単に楽しく作業すること以上に、拡張性を視野に入れた強固な基盤を持つプラットフォームを提供すること」を目標に開発されており、「Generative Agents: Interactive Simulacra of Human Behavior.」という論文に触発されて開発されたとのこと。さらに二次的な目標として、多くのAI関連シミュレーターはPythonでコーディングされていることから、AI TownではJavaScriptやTypeScriptのフレームワークを使えるようにすることが定められています。
AI TownはゲームエンジンとデータベースにConvex、ベクトルデータベースにPinecone、テキスト生成にOpenAIの言語モデル、認証システムにClerk、ピクセルアートの生成にReplicateとFal.aiが使われており、ソースコードはGitHubで公開されています。
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