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GoogleのAR担当責任者が「不安なコミットメントとビジョン」を理由に退職

by Thomas Hawk

Googleの拡張現実(AR)および複合現実(XR)デバイスのOSおよびソフトウェアプラットフォームの責任者であるマーク・ルコフスキー氏が、Googleを退社したと発表しました。Googleは近年AR事業を縮小していることが報じられており、ルコフスキー氏もその影響で退社を決めた可能性が高いとみられています。

Google’s head of AR software quits, citing “unstable commitment and vision” | Ars Technica
https://arstechnica.com/gadgets/2023/07/googles-head-of-ar-software-quits-citing-unstable-commitment-and-vision/


GoogleはARスマートグラスのGoogle Glassを開発していましたが、2023年3月にサポート終了を発表しています。

GoogleのARスマートグラス「Google Glass Enterprise Edition」の販売とサポートが終了へ - GIGAZINE


さらに、新しいARヘッドセット開発プロジェクトである「Project Iris」も中止されました。GoogleはAR開発について、ハードウェアではなくソフトウェアの構築に注力すると報じられています。また、2015年頃からGoogleのXR事業を率いてきたクレイ・ベイパー氏が2023年3月に退職しています。

GoogleがARヘッドセット開発プロジェクト「Project Iris」を白紙に戻したという報道 - GIGAZINE


ルコフスキー氏は「私は、GoogleのARおよびXRデバイスのOSおよびソフトウェアプラットフォームを開発するエンジニアリング担当シニアディレクターとしての役割から離れることにしました。 ARのリーダーシップの最近の変化と、Googleのコミットメントとビジョンが不安定であることが、私の決断に重くのしかかりました」と述べています。


ルコフスキー氏はWindows NTに関する研究で知られるようになり、Facebook(現在のMeta)でARデバイスのOSを構築するリーダーを務めていました。しかし、2021年にFacebookが連邦議会議事堂襲撃事件をきっかけに企業倫理を問われた時に、ルコフスキー氏はFacebookを退社。その後、Googleに在籍しましたが、結果としてルコフスキー氏はわずか2年でGoogleを退社したことになりました。

ルコフスキー氏は今後について、「私はAR技術と生成AIとの融合をさらに進歩させる機会を探究したいと強く望んでいます。今後のエキサイティングな可能性への熱意と期待を持って、人生の次の章に取り掛かります」と述べています。

IT系ニュースサイトのArs Technicaは、ARヘッドセットのVision Proを開発するAppleがvisionOS対応のアプリの構築を進めており、2023年6月下旬にはvisionOSのソフトウェア開発キットの提供を開始していること、またMicrosoftとAmazonが共同でARプロジェクトを進めていることに言及し、「ルコフスキー氏が次に着地する場所を見つけるのには、おそらくそれほど苦労しないだろう」とコメントしました。

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in メモ, Posted by log1i_yk

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