Apple Watchが睡眠中の肺血栓を警告し着用者の命の危機を救う
Apple Watchには心拍数を測定する機能が搭載されており、定期的にチェックした上で不規則な心拍を検知すると通知してくれます。これまでにも心臓発作に気付かなかった女性の命を救ったり、10代のスポーツ少年の心臓病を察知するきっかけになったりなど、装着者の命を救うケースが報告されていましたが、新たに29歳の女性がApple Watchによって命を救われたケースが報告されています。
Apple Watch saves local woman's life from deadly blood clot | WKRC
https://local12.com/newsletter-daily/apple-watch-saves-local-womans-life-from-deadly-blood-clot-kimmie-watkins-smartwatch-uc-college-medicine-study-becker-doctor-richard-heart-health-cincinnati-ohio
Apple Watch alerts 29-year-old Cincinnati woman to blood clot in lungs while sleeping - 9to5Mac
https://9to5mac.com/2023/06/19/apple-watch-blood-clot-sleeping/
今回Apple Watchに命を救われたのはアメリカ・オハイオ州のシンシナティ市に住むキミー・ワトキンスさんです。地元メディアのWKRCによると、ワトキンスさんはある日の午前中に強いめまいを感じたため、その日は寝て過ごすことにしたとのこと。ワトキンスさんはそれまで心臓疾患の既往歴がなかったため、この体調不良は単なる空腹が原因だろうと考えたそうです。
ワトキンスさんは常にApple Watchを付けて心拍数を計測していましたが、成人の一般的な安静時の心拍数が60~80回といわれているのに対し、なんと毎分178拍にまで上昇。Apple Watchには、心拍数が急激に上昇すると通知してくれる機能が搭載されており、ワトキンスさんはApple Watchの通知で目が覚めたとのこと。
「1時間半ほど眠っていたところ、心拍数が高すぎる状態が長時間続いたという通知で目が覚めました。10分以上も心拍数が高かったのです」とワトキンスさん。その後、すぐに病院で診察を受けたところ、ワトキンスさんは「鞍状(あんじょう)肺血栓塞栓症」を患っていると診断されました。
鞍状肺血栓塞栓症は、左右の肺の血管に鞍(くら)のような形をした血栓が詰まってしまう病気です。シンシナティ大学医学部の心臓専門医であるリチャード・ベッカー博士によると、鞍状肺血栓塞栓症の生存率は50%だとのこと。また、ワトキンスさんは血液が固まりやすい凝固障害を患っていることも判明し、抗凝血剤が処方されました。
ワトキンスさんは「私はとても幸運でした。もし昼寝を続けていたら、眠っているのではなく『別の何かが起こっていた私』をパートナーが見つけていたかもしれません」と述べています。
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