冷たい金属で局所冷却するソニーの静音冷却デバイス「REON POCKET 4」の効果を徹底検証してみた
2023年4月に登場したソニーの「REON POCKET 4」は、本体の金属部分の温度を変化させることで体表面を冷却したり温めたりできるデバイスです。REON POCKET 4の冷却能力および温め能力を検証するべく、赤外線サーモグラフィーを使って温度の変化を測定してみました。
REON POCKET 4|ソニー [公式] 冷温対応ウェアラブルデバイス
https://reonpocket.sony.co.jp/reonpocket4/
REON POCKET 4の外観や装着方法は以下の記事で詳しくチェックしています。今回は専用アプリをスマートフォンにインストールして初期設定を行ったうえで、冷却能力および温め能力を検証してみます。
冷えた金属で肌を直接冷却するソニーの着るエアコン「REON POCKET 4」フォトレビュー - GIGAZINE
・目次
◆1:専用アプリのインストール&初期設定
◆2:冷却性能をサーモグラフィーで検証
◆3:温め性能をサーモグラフィーで検証
◆4:バッテリー持続時間&騒音チェック
◆5:気になるポイント
◆1:専用アプリのインストール&初期設定
REON POCKET 4を使うには、最初に専用アプリと連携する必要があります。専用アプリにはiOS版とAndroid版が存在しますが、今回はiOS版をインストールしてみます。
まず、App Storeで「REON POCKET」を検索して「入手」をタップ。
認証画面が表示されたらTouch IDやFace IDで認証してインストールを進めます。
インストールが完了したら「開く」をタップ。
初回起動時はBluetoothの使用許可を求められるので「OK」をタップします。
以下の画面が表示されたらソフトウェア使用許諾契約書とプライバシーポリシーをよく読み、同意のチェックを入れてから「スタート」をタップ。
続いてユーザー情報設定画面が表示されます。何も回答せずとも問題なく使用可能なので、回答せず「次へ」をタップしました。
以下の画面が表示されたら、REON POCKET 4を用意します。
REON POCKET 4の電源ボタンを1回押します。
電源ボタンが青色に点滅し始めたら「次へ」をタップ。
「機器登録が完了しました」と表示されたら「OK」をタップします。
登録が完了すると、装着状態を自動認識して冷却および温めを自動的にオン・オフしてくれる「AUTO START/STOP」機能が有効になります。「OK」をタップ。
通知の受け取り許可を求めるポップアップが表示されたら「OK」をタップ。
「許可」をタップ。
「閉じる」をタップ。
これで専用アプリとの連携設定は完了です。
◆2:冷却性能をサーモグラフィーで検証
REON POCKET 4は初期状態では衣服内の温度を測定して温度を自動調整する「SMART COOL」モードに設定されています。画面右下の「OPTION」をタップすれば目標温度を調整できます。
目標温度は「ぬるめ」「少しぬるめ」「普通(おすすめ)」「少し冷ため」「冷ため」の5段階から選択可能です。
また、画面右下の「MANUAL」をタップすれば、冷却レベルを手動で調整できます。
冷却レベルは1~4の4段階です。
冷却機能の効き具合を検証するべく、赤外線サーモグラフィーでREON POCKET 4の金属部分の温度を測定してみます。
赤外線サーモグラフィーでは光沢のある場所の温度測定が困難なので、金属部分に黒く塗りつぶした養生テープを貼り付けて光沢をなくしました。
冷却レベル4に設定したREON POCKET 4を気温23度の部屋に15分間放置した際の温度測定結果が以下。金属部分は21.7度まで冷えています。
次に、冷却レベル4に設定したREON POCKET 4を装着した際の肌の温度変化を確かめてみます。まず、装着前の首周辺の温度は35.1度。
冷却レベル4に設定したREON POCKET 4を15分間装着して取り外した直後の温度測定結果が以下。金属部分の当たっていた場所が26.7度にまで冷えています。実験台になった編集部員いわく「痛く感じないヒンヤリ快適な冷たさだった。全身が冷えるわけじゃないけど、首元がヒンヤリするだけでも非常にありがたい」とのこと。
◆3:温め性能をサーモグラフィーで検証
アプリ内の赤色のボタンをタップすると、冷却モードから温めモードに切り替えられます。また、温めレベルは1~4の4段階から選択可能です。
温めレベル4に設定したREON POCKET 4を室温23度の部屋に15分放置した際の温度測定結果が以下。金属部分の温度は43.0度まで上昇しました。
続いて、首に装着した際の温め性能を検証してみます。まず、REON POCKET 4を装着する前の首周辺の温度は35.4度。
15分間装着した後に再度測定すると、金属部分と接していた場所が40.0度にまで温められていました。
◆4:バッテリー持続時間&騒音チェック
REON POCKET 4は前世代モデル「REON POCKET 3」よりも大容量なバッテリーを搭載しており、連続使用可能時間が長くなっているとのこと。実際に、冷却モードや温めモードを切り替えながら約7時間使っても、まだバッテリーが残っていました。
また、REON POCKET 4はモバイルバッテリーやPCから電力を供給しながら使うことも可能なので、朝から晩まで使い続けられます。
REON POCKET 4にはファンが搭載されているものの、動作音は非常に静かで首元に装着していても気になることはありません。室温23度の部屋で冷却レベル4で動作させた際の排気口付近の騒音レベルは46.3dBAで、周囲で作業する人からうるさいと思われることもなさそうです。
◆5:気になるポイント
複数の編集部員にREON POCKET 4を装着してもらった結果、人によっては肩甲骨付近の形状が影響して金属部分が肌にまったく触れない場合があることが判明しました。「肩甲骨の出っ張りが大きい」「肩甲骨間のへこみが深い」といった形状の背中とは相性が悪いようです。服や靴と違って簡単に試用できる製品ではないので、購入時には注意が必要です。
なお、REON POCKET 4は記事作成時点ではAmazon.co.jpで税込1万6500円で入手できます。
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