Amazonによる2200億円でのルンバの開発元買収に規制当局の調査が入る
日本の公正取引委員会に相当するイギリスの競争・市場庁(CMA)が、Amazonによるロボット掃除機・ルンバの開発元iRobotの買収について調査を開始しました。
CMA to investigate Amazon’s $1.7bn takeover of Roomba firm | Amazon | The Guardian
https://www.theguardian.com/technology/2023/apr/06/cma-to-investigate-amazon-17bn-takeover-of-roomba-irobot
2022年8月、AmazonがiRobotを約17億ドル(約2200億円)で買収したと発表しました。
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iRobotはイギリスを含む世界中で製品を販売しており、主力製品はロボット掃除機の「ルンバ i7+」などです。ルンバはネットワークに接続することで、部屋のマップを自動で作成し、部屋の掃除をスケジュールすることができるというものです。
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AmazonはスマートホームブランドのRingを所有しているだけでなく、音声アシスタントのAlexaを搭載したスマートスピーカーや、家庭用見守りロボットのAstroなども展開しています。そのため、AmazonによるiRobotの買収は、同社のスマートホーム事業をさらに拡大するための戦略であると考えられています。
これに対して、CMAはAmazonによるiRobotの買収が成立すれば、スマートホーム市場でAmazonが優位を築くことにつながり、「商品やサービスをめぐるイギリス内の市場における競争の障害になる可能性がある」と警告しています。
イギリスを拠点とする技術監視グループのFoxglove Legalは、CMAに対して「Amazonは既に我々の玄関口を(Ringで)スパイしており、(スマートスピーカーのEchoで)夕飯の会話を盗聴しています。iRobotの買収が成立すれば、Amazonの監視の目は我々のリビングルームにまで忍び寄ることになります」という書簡を送付し、AmazonによるiRobotの買収成立を危惧しています。
Amazonの広報担当者はCMAによる買収調査について、「我々の経験とiRobotの素晴らしい製品を結集することで、掃除機を購入する際の選択肢を増やし、顧客に利益をもたらすことができると考えています。我々は買収の審査において、関連当局と密接に協力しています」と語りました。
CMAはAmazonによるiRobotの買収について、「あらゆる利害関係者」からのコメントを求めているとしており、コメントの提出期限は記事作成時点では設けられていません。
なお、アメリカの連邦取引委員会はすでにAmazonによるiRobotの買収について調査を開始しており、欧州委員会も調査の前段階としてAmazon側に質問状を送付しています。
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in ハードウェア, Posted by logu_ii
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