電気自動車など「ゼロエミッション車」の導入は実際に大気汚染の削減につながるという研究結果

温室効果ガスを出さない「ゼロエミッション車」は、化石燃料を燃やして走る過去の自動車に比べて大気汚染を減らすとされています。この仮説を実データで検証した研究が新たに公開されました。
Zero-emissions vehicle adoption and satellite-measured NO2 air pollution in California, USA, from 2019 to 2023: a longitudinal observational study - The Lancet Planetary Health
https://www.thelancet.com/journals/lanplh/article/PIIS2542-5196(25)00257-8/fulltext
Adoption of electric vehicles tied to real-world reductions in air pollution, study finds
https://keck.usc.edu/news/adoption-of-electric-vehicles-tied-to-real-world-reductions-in-air-pollution-study-finds/
ガソリン車など旧世代の車は欧米各国をはじめとして削減あるいは廃止する試みがなされており、カリフォルニア州では2035年までに非ゼロエミッション車の販売を禁止する法律が制定されるなどしています。ただしこの法律は自動車産業への負担が大きいなどとして無効化されており、環境保護と自動車産業保護が天秤にかけられている状態だと言えます。
上記の法律が制定され、一時はガス排出量の削減に動いたカリフォルニア州で、ゼロエミッション車の増加と大気汚染の増減の相関関係を調べる研究が行われました。

南カリフォルニア大学のサンドラ・エッケル氏らは、カリフォルニア州を1692の地域に分割し、州自動車局から公開されているゼロエミッション車の登録台数を取得。汚染物質を毎日測定する高解像度衛星センサーのデータと合わせ、2019年から2023年までのカリフォルニア州各地域の年間平均二酸化窒素濃度を算出しました。
調査期間中、ゼロエミッション車は平均で1地域当たり272台増加しており、新規ゼロエミッション車が200台増えるごとに二酸化窒素濃度が1.1%低下していることが確かめられたそうです。
結果の信頼性を確認するため、研究チームは追加分析を実施。2020年以降の新型コロナウイルスによるパンデミックを二酸化窒素減少要因として考慮しましたが、結果は変わらなかったそうです。また、ガソリン車が増加した地域では予想通り汚染物質も増加することが確認されました。

共著者のエリカ・ガルシア氏は「さまざまな方法で分析を検証しましたが、結果は一貫していました。大気汚染は健康への即時的な影響も意味するため、対応は極めて重要です。交通関連の大気汚染が短期的・長期的に呼吸器系と心血管系の健康を損なうことは既知の事実です」と述べています。
研究期間中、カリフォルニア州全体で軽自動車(乗用車、SUV、ピックアップトラック、バン等)ゼロエミッション車の登録台数は2%から5%に増加しました。エッケル氏は「電気化は完全には進んでいないものの、カリフォルニア州における電気自動車への移行は、すでに私たちが呼吸する空気の質に測定可能な変化をもたらしていることが明らかになりました。この結果は、より清浄な大気が単なる理論ではなく、カリフォルニア州全域のコミュニティですでに実現しつつあることを示しています」と述べました。
・関連記事
「石油産業を守るために電気自動車を廃止する」という時代に逆行するトンデモ法案がアメリカで提出されている - GIGAZINE
記録的熱波で電力需要が高まっているカリフォルニア州で住民に「電気自動車の充電を控えて」との呼びかけ - GIGAZINE
電気自動車の普及を「銅」の供給不足が阻害するという指摘 - GIGAZINE
電気自動車より「電動バイク」の方が石油使用の削減には効果的と専門家が提言 - GIGAZINE
・関連コンテンツ
in サイエンス, Posted by log1p_kr
You can read the machine translated English article Research shows that the introduction of ….







