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「Steam Deckのハイスペック版が数年後に登場する」と開発元のValveスタッフが発言し話題に


携帯ゲーミングPCの「Steam Deck」は日本では2022年の12月に発売されましたが、アメリカなどの一部の地域では2022年2月に発売されており、すでに発売1周年を迎えています。そんなSteam Deckの開発元であるValveのデザイナーであるローレンス・ヤン氏とエンジニアのピエール・ルー・グリフェ氏が、ゲームメディアRock Paper Shotgunのインタビューの中でより強力なスペックの次世代Steam Deckについて「数年後に登場する」と発言し話題を呼んでいます。

"The community continues to blow our minds": Valve talk the Steam Deck, one year on | Rock Paper Shotgun
https://www.rockpapershotgun.com/the-community-continues-to-blow-our-minds-valve-talk-the-steam-deck-one-year-on

A more powerful Steam Deck is “a few years” off, Valve says | Ars Technica
https://arstechnica.com/gaming/2023/03/a-more-powerful-steam-deck-is-a-few-years-off-valve-says/

A More Powerful Steam Deck Is Years Away, Valve Says - GameSpot
https://www.gamespot.com/articles/a-more-powerful-steam-deck-is-years-away-valve-says/1100-6512173/

PCゲームプラットフォームとして絶大な人気を誇るSteamの運営元であるValveが開発した、いつでもどこでも手軽にPCゲームを遊べる携帯ゲーミングPCが「Steam Deck」です。日本では2022年12月に発売となったばかりですが、アメリカやヨーロッパなどでは2022年2月に発売されており、すでに発売1周年を迎えています。なお、Steam Deckは発売から1年以上が経過した2023年3月時点でもSteamのトップセラーリストで3位につける好調っぷりをみせており、ゲームコミュニティから大きな支持を集めていることがわかります。

なお、Steam Deckは日本での発売されるより一足先にGIGAZINEでもレビューしており、見た目やサイズなどの外観に関する情報は以下の記事に詰め込まれています。

いつでもPCゲームをプレイできる携帯型ゲーミングPC「Steam Deck」外観レビュー - GIGAZINE


セットアップ方法は以下の記事にまとめてあります。

Steam公式携帯ゲーミングPC「Steam Deck」セットアップ編、LinuxベースOS搭載でUIはこんな感じ - GIGAZINE


「携帯型ゲーミングPCっていうけど本当にどこでもゲームが遊べるの?」という疑問の答えは以下の記事を読めばわかるはずです。

携帯型ゲーミングPC「Steam Deck」は本当にいつでもどこでも遊べるのか?温度とバッテリー消費を測ってみた - GIGAZINE


そんなSteam Deckは記事作成時点で「動作対応確認済み」のタイトルだけでも8000以上あり「プレイするゲームがない!」といったことは一切ありません。また、2022年に登場したエルデンリングのようなそこそこのスペックが求められるようなゲームでも問題なくプレイすることが可能で、少し古いAAAタイトルならレイトレーシングを有効にしてのプレイもできます。

エルデンリングや塊魂をいつでもどこでも遊べる「Steam Deck」でいろんなゲームをプレイしてみた - GIGAZINE


そうは言っても1年以上前にリリースされたゲーミングPCであるため、スペック部分ではすでに古さが目につくと海外メディアのArs Technicaは指摘しています。実際、Wild HeartsReturnalといった2023年に入ってからリリースされたタイトルは、技術的にはSteam Deck上で動作するものの、フレームレートとパフォーマンスに重大な問題があると報告されています。

Steam Deck向けのソフトウェアアップデートなどがこれらの最先端のゲームをより快適にプレイできるようにする可能性はありますが、PCゲーム向けのグラフィックボードはますます進化しており、PCゲームメーカーもより高いスペックを必要とするゲームをリリースしていることを考えれば、Steam Deckのスペックが時間の経過と共に時代遅れなものに見えてくることは仕方がないことのように思えます。


このように、より高いスペックを必要とするゲームの登場によりSteam Deckが時代遅れなものとなっていくことについてどう考えているか問われたValveのエンジニアのグリフェ氏は、「開発者がどのようにアプローチするかに依存するため、何とも言えません。私はSteam Deckが世代を通じて堅実なターゲットになる可能性があると信じています」と述べ、Steam Deckが今後もさまざまなモデルをリリースしていくことになるであろうことを示唆しました。

さらに、「Steam Deckに関連する作業は開発者がすでにうまく機能しているゲームに対して行わなければならない典型的なUX調整よりもはるかにトリッキーなものです。そうは言っても、この作業はゲーム開発者にとって利点もあります。ハイエンドのタイトルをSteam Deck向けにスケーリングし、素晴らしいエクスペリエンスを提供できるなら、より幅広い層にゲームを提供することができるため、プレイヤー層の拡大につながるためです」と述べ、ゲームをSteam Deckでも動作できるよう調整する作業は面倒なものであるものの、開発者側にとっても有益な作業であると指摘。


これに続き、ヤン氏は「我々は開発者のSteam Deck対応について楽観的です。最近リリースされた多くの必要スペックの高いタイトルが、Steam Deckでもプレイできるようテストを実施しており、実際上手く動作しているのを見てきました。基本的に、 『動作対応確認済み』あるいは『プレイ可能』と表記されているタイトルについては、ユーザーから非常に肯定的な反応が見られます」と述べ、開発者のSteam Deck対応作業が積極的に行われており、ユーザーからの反応も上々であるとしました。

実際、Steam上で配信されているすべてのゲームがSteam Deckでプレイできるわけではないものの、発売当初と比べればはるかに多くのタイトルが対応しているため、「Steam Deckの先行きは良好」とRock Paper Shotgunは指摘しています。さらに、ヤン氏は初代Steam Deckの成功により「次世代モデルで何を改善すべきかを、より詳しく調べることができるようになりました」と言及。ただし、「パワーが大幅に向上した次世代モデルのSteam Deckは数年後の登場になるでしょう」とも述べており、すぐにSteam Deckの次世代モデルが登場する可能性を否定しています。

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in ハードウェア,   ゲーム, Posted by logu_ii

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