Googleによる1万2000人の解雇でFuchsia OSチームはメンバー16%削減、Google Cloudは非エンジニアリング分野を整理
Googleが1万2000人の従業員を解雇した件について、社内インキュベーター「エリア120」に対する大ナタが振るわれたほかに、OS「Fuchsia」チームも400名いたメンバーのうち16%が解雇されたなどの詳細が明らかになりました。
Google Parent Alphabet to Cut 12,000 Jobs - The New York Times
https://www.nytimes.com/2023/01/20/business/google-alphabet-layoffs.html
Google parent firm Alphabet to cut 12,000 jobs worldwide | Alphabet | The Guardian
https://www.theguardian.com/technology/2023/jan/20/google-parent-firm-alphabet-to-cut-12000-jobs-worldwide
直近の大規模な人員整理というと、イーロン・マスク氏がCEOに就任したTwitterの事例が目立ちます。
イーロン・マスクが「社員の半分をクビ」にする全社的なレイオフを実施との報道 - GIGAZINE
しかし、マスク氏が大規模レイオフを行うと報じられた直後に、MetaやAmazonも1万人単位の人員整理を発表。2023年に入ってからも、SalesforceやMicrosoftも同様の人員整理を発表しています。
Googleの場合は、2022年12月に対話型チャットAI「ChatGPT」の脅威を認識して「コードレッド」を宣言。AI分野に資源を集中し、優先順位の低いプロジェクトを放棄する方針が決定しました。
たとえば、「Chrome OS」「Android」に続く第3のOSとして登場した「Fuchsia」の開発チームは400人を擁していましたが、16%が解雇されました。
AI構想の柱となる「Google Research」では、医療従事者向けの「Google for Clinicians」への投資を効率化する予定で、ヘルスケアなど牽引力が低い分野が削減されたとのこと。
ここ数年、拡大傾向にあった「Google Cloud」も、製品開発や顧客関連といった戦略的分野については成長強化のため雇用を継続していくものの、エンジニアリングではない分野は人員削減が行われています。
人員削減の動きについて、ウォール街のアナリストたちは「利益を維持するために必要な措置」として歓迎していますが、労働組合・Alphabet Workers Unionはサンダー・ピチャイCEOの発表した声明に対して「Alphabetの指導者は『全責任を負う』と主張していますが、仕事を失った1万2000人の労働者にとっては慰めにもなりません。前四半期だけで170億ドル(約2兆2000億円)の利益を上げている企業として、容認できない行為です」と強く反発しています。
While Alphabet leadership claims "full responsibility," that is little comfort for the 12,000 workers who are now without jobs. This is unacceptable behavior for a company that made $17B in profits last quarter alone.https://t.co/bIsvMjKp6h
— Alphabet Workers Union (AWU-CWA) (@AlphabetWorkers) January 20, 2023
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