イーロン・マスクがTwitterで「パロディだと明記しないなりすましアカウントは永久凍結」という方針を打ち出す

Twitterを買収して新CEOに就任したイーロン・マスク氏が、「パロディ」であることを明確にせず別人になりすましているTwitterアカウントについて、永久的にBANするという厳しい方針を打ち出しました。すでに、Twitterのアカウント名を「イーロン・マスク(Elon Musk)」に変更した人気コメディアンのアカウントが凍結される事態も発生しています。

Elon Musk’s first Twitter moderation change calls for permanent bans on impersonators - The Verge
https://www.theverge.com/2022/11/6/23443871/elon-musk-twitter-permaban-impersonation-parody

Verified Twitter Users Are Impersonating Elon Musk
https://www.thegamer.com/verified-twitter-users-impersonating-elon-musk-suspended/

マスク氏は言論の自由を掲げてTwitter買収に乗り出しましたが、買収後には「Twitterが何を言っても罰せられないような、自由奔放な地獄絵図になってはいけません」と述べ、言論の自由にある程度の制限を設ける姿勢を見せています。

買収直後のマスク氏は「Twitterでコメディが合法になりました」とツイートしていましたが……

10日もたたないうちに「今後、『パロディ』であることを明示せずになりすましを行うTwitterアカウントは永久凍結されます」とツイートし、なりすましアカウントに対して厳しい方針を打ち出しました。

また、これまではなりすましアカウントを一時凍結する前に警告を出していましたが、買収後は広範な検証を展開しているため、警告が表示されずに一発で凍結されてしまうとのこと。また、認証バッジを持っているユーザーがTwitterのアカウント名を変更した場合、一時的に認証バッジが失われるそうです。

すでにマスク氏のなりすましアカウントに対する厳しい方針を受け、著名人のアカウントが凍結される事態も発生しています。Twitterで200万人近いフォロワーを抱える有名コメディアンのキャシー・グリフィン氏のTwitterアカウントは、記事作成時点では凍結中です。これは、グリフィン氏がアカウント名を「Elon Musk」に変更したためだとのこと。グリフィン氏の場合、アカウント名こそ「Elon Musk」ですが「@」以降の文字列はそのままであり、よく見ればパロディであるとわかるようになっていましたが、それでもアウトだと判定されてしまったようです。

また、1200万人超えのフォロワーを抱える有名コメディアンのサラ・シルバーマン氏も、アカウント名を「Elon Musk」にしてジョークを投稿した途端、アカウントが一時凍結されてしまったと報告しています。

マスク氏がTwitterのCEOに就任して以降、大量の広告主がTwitterから離れているほか、MastodonやDiscordなどに移行するユーザーも増えています。

イーロン・マスクのTwitter買収でMastodonユーザーがたった1週間で23万人も増加、アクティブユーザー数も過去最多へ - GIGAZINE

また、マスク氏は11月4日に大規模な人員整理も実施しましたが、解雇した従業員の中に今後の作業で優先作業が高いものを構築するための技能を持った人や、本来はレイオフ対象ではなかった人が含まれていたとして、会社に戻ってくるよう呼びかけが行われているとのことです。

Twitterの社員半数解雇の中に必要な人材や対象外の人が含まれていたとして会社に戻るよう声かけ - GIGAZINE