Metaのシェリル・サンドバーグCOOがActivision Blizzardのボビー・コティックCEOと共謀しCEOの女性問題を揉み消そうとしていたと報じられる
by TechCrunch50-2008
Metaのシェリル・サンドバーグCOO(最高執行責任者)がActivision Blizzardのボビー・コティックCEOらと共謀し、コティックCEOが元パートナーから接近禁止命令を申し立てられていた件を報じないよう、イギリスのタブロイド紙に圧力をかけていたことが報じられました。
Meta’s Sheryl Sandberg Pressured Daily Mail to Drop Bobby Kotick Reporting - WSJ
https://www.wsj.com/articles/sandberg-facebook-kotick-activision-blizzard-daily-mail-11650549074
ウォール・ストリート・ジャーナルによると、サンドバーグCOOとコティック氏、および同社の一部従業員が結託し、コティック氏の女性問題について報じないようにイギリスのタブロイド紙であるデイリー・メールに申し立てを行っていたとのことです。申し立ては2016年と2019年の2回にわたって行われ、両方の時点で女性問題を調査していたデイリー・メールは記事を公開しないという判断を下したと伝えられています。
コティック氏の問題というのは、同氏が2014年に元パートナーの女性から「嫌がらせを受けた」と訴えられていたもので、コティック氏はこれに関連して裁判所から一時的な接近禁止命令を下されていました。記録によると申し立てから3週間後に両当事者からの要請があり、接近禁止命令は撤回されていたとのこと。これについては、問題に詳しい人物から「女性の主張には誇張された、あるいは真実でないものも含まれていた」と伝えられているとのことです。
この問題を2016年になって取り上げようとしていたデイリー・メールに対し、サンドバーグCOOやコティック氏は広報アドバイザーや弁護士らと協力し、デイリー・メールが情報をどのように解釈しているのか、デイリー・メールのトップを説得できるかについて話し合っていたとウォール・ストリート・ジャーナルは伝えています。また、コティック氏をよく知る人物によると、コティック氏は2016年に「サンドバーグCOOはデイリー・メールに対し、そのような記事が公開されるとFacebookとのニュースビジネス関係を損なう可能性があると伝えた」と発言したとのこと。
さらにデイリー・メールが2度目の調査を行っていた2019年に、サンドバーグCOOはデイリー・メールの創設者兼親会社の会長を務めるジョナサン・ハームズワース氏に対し、潜在的な記事の脅威に懸念を示し、「事実を正しく理解することへのコミットメントに感謝している」と伝えたと関係者が伝えています。爵位を持つハームズワース氏は編集問題に関与しないという方針のため、2016年に記事の破棄を決定した編集者、マーティン・クラーク氏にこの問題を報告したとのことです。
サンドバーグCOOはFacebook初の女性役員として力を伸ばした人物です。サンドバーグCOOは女性問題にも力を入れていることで知られており、ビジネスにおける女性の地位について論じた著作「LEAN IN」は全世界で400万部以上売れるベストセラーとなっているほか、自身で立ち上げた非営利団体のLeanIn.Orgを通じて女性を支援しています。このような経歴を持つサンドバーグCOOがコティック氏の女性問題に言及することについて、サンドバーグCOOのアドバイザーは「氏の評判に傷を付けることになるのではないか」と懸念していたとも報じられています。
by Sit With Me
Metaの広報担当者はこのことに対し、「サンドバーグCOOは編集上の決定に影響を与えるために、デイリー・メールとFacebookのビジネス関係を脅かすことはなかった」と述べています。また、コティック氏はウォール・ストリート・ジャーナルに対し「情報は不正確である。デイリー・メールが記事を公開しなかったのはデイリー・メールの理解を得られたからだ。元パートナーについて尋ねられた時も、問題はずっと前に解決し、彼女とは長い間友人のままであると回答した」という声明を発表。デイリー・メールの内部事情に詳しい人物は、「サンドバーグCOOと交流した社内の人物は特に脅威を感じていない」と報告したとのこと。
デイリー・メールが記事掲載を予定していたオンラインサイトのMailOnlineは世界的にアクセス規模の大きいニュースサイトの1つであり、多くの出版社と同様、トラフィックの一部をFacebookに依存しています。調査会社のSimilarWebによると、FacebookはイギリスにおけるMailOnlineのトラフィックの10%を担っていたとのことで、両社の依存関係は深いものであった可能性が示唆されています。
なお、ウォール・ストリート・ジャーナルの記事が公開されたあとにコティック氏の元パートナーは代理人を通じ「私が8年以上前にボビーについて述べたことは間違いだった」という声明を書面で提供したとのことです。
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in Posted by log1p_kr
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