ハードウェア

Pixelの修理キットをiFixitとGoogleが組んで提供開始


2022年4月8日、Googleが修理部品の販売などを手がけるiFixitと提携し、Pixelシリーズの修理に必要な純正パーツを販売すると発表しました。

iFixit and Google are Launching a Genuine Pixel Parts Program | iFixit News
https://www.ifixit.com/News/58542/working-with-google

Coming soon: More ways to repair your Pixel phone
https://www.blog.google/outreach-initiatives/sustainability/pixel-phone-repairs/

Googleによると、販売されるパーツはPixel 2から現行最新モデルのPixel 6 Proまでと幅広く、さらに将来登場するモデルのパーツも販売される予定だとのこと。パーツにはバッテリーや交換用ディスプレイ、カメラなどが含まれ、ドライバービットやスパッジャー、接着剤などの工具が含まれた「修理キット」も入手可能になる予定です。iFixitはパーツの販売を「2022年夏から開始する」と発表しています。


これまでスマートフォン純正のパーツが市場に出回っていなかったことから、ユーザーがスマートフォンを自らの手で修理することがかなわなかったため、ユーザーは自分自身の手で修理することを可能にする「修理する権利」を求めて数多くの運動を行ってきました。修理する権利が求められたのはスマートフォンに限らず、PCや家電製品、車なども同様。2021年7月にはアメリカのバイデン政権がアメリカ連邦取引委員会(FTC)に対し、「修理する権利」をメーカーが制限することを禁止させるルールの作成を命じる予定だと報じられたあと、同年7月21日に法案が可決されたことが伝えられています。

iFixitは「ユーザーが購入した電子機器をユーザー自身が修理するのは当然の権利である」といった倫理を掲げ、企業による修理する権利の独占に反対し、修理パーツの販売や修理マニュアルの作成を行ってきました。iFixitはPixelの修理についてGoogleと過去5年にわたり協力してきたそうで、同社のカイル・ウィンスCEOは「Googleは修理店がない場所でもより手頃な価格でユーザーの手で修理できるようにしています。私たちはユーザーが選んだ場所と時間で修理を可能にすることを約束します」と述べています。

なお、Googleは2022年2月、AcerやLenovoと協力してChromebookの修理プログラムを実施し、教育機関や企業向けにデザインされたChromebookを、各機関が独自に修理を行えるようにしています。

by Aaron und Ruth Meder

Googleによると、同社は認定された修理パートナーがパーツや修理キット、書類などを利用できるように取り組んでおり、今後この可用性を拡大する予定だとのこと。Googleは「修理性を改善することは、ユーザーの携帯電話の寿命と有用性を延ばすのに役立つ重要な方法です。この取り組みは私たちがハードウェアの持続可能性を実現するためのステップの1つです」と述べました。

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in モバイル,   ハードウェア, Posted by log1p_kr

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